中村文子
ダイナミックヒューマンキャピタル代表取締役

 研修内製化の支援や、社内講師養成のお手伝いをしているなかで、
「一方的な講義はダメですよねー。参加型にしたいとは思うんですけど、具体的にどうすればいいのかがなかなか思いつかなくて……」
というジレンマをお持ちの方によくお会いします。

 研修を根本的に作り変えるには、時間も必要ですし、インストラクショナルデザインの知識とスキルも必要ですが、一方で、少し手を加えるだけで、参画度合いを高めることができる、簡単なテクニックもあります。今日はそんな「すぐにできるテクニック」をご紹介します。

 それは、一言でいうと、「クイズを出題する」という方法です。講師からの説明をいったん止めて、クイズを出題し、参加者に考えてもらい、その答え合わせをするというとてもシンプルな方法です。そのクイズの内容はもちろん、出題するタイミングや、回答方式に変化をつけることでワンパターンにならずに、飽きずに参画してもらうことが可能になります。

 まず、タイミングについてです。これは大きく分けると2つのタイプがあります。1つが、学んだ内容の復習としてのクイズ、もう1つがこれから話す内容について予測してもらうクイズです。

 復習としてのクイズの場合は、そこまでの内容のなかから重要なポイントや、理解を確実にしたい内容を選んでクイズにします。クイズの正解率が高ければ、理解度が高いという確認にもなり、講師にとっても有意義な情報になります。

 これから話す内容について予測してもらうクイズの場合は、意外な答えである場合や、予備知識として知っている人が多そうな場合、その確認となるような内容にしておきます。クイズを出題して考えてもらい、講師は答え合わせをするという位置づけで解説をします。間違えている人が多い場合など必要に応じて補足の説明を加えます。これは、クイズなしで一方的に説明を受けるのと比べ、答え合わせをするという位置づけになりますので、「正解だとうれしい」「間違えた箇所については、きちんと理解したいと思う」などという心理が働きます。そうすることで、参加者にとっては、すでに知っていることについての一方的な説明を受けるのとは、印象が大きく変わります。

 ここで陥らないように気を付けたいのは、出題して、誰かを指名して回答させるというやり方にしないことです。個人を指名することのデメリットなどについては、連載第3回をご参照ください。

■第3回 「参加型」研修の落とし穴を避ける4つのポイント
http://www.nikkeibp.co.jp/article/hco/20141024/421468/

 個人で考えた後、ペアや数人のグループで検討してもらい、自発的な発言を促しながら答え合わせをしましょう。