まず、採用成功の前提は自社に欲しい人材の人物像をしっかり描くということです。会社の方針、職務や職位によって、その人物像を描く角度と順番には唯一の基準がないからです。

 私の場合は大枠で「人柄、スキル、経験」という順番で人物像を考えています。「人柄」を考える時、ほかの社員との相性も考慮します。

 弊社は、「人柄」は「誠実、謙虚、他人の喜びを自分の喜びとして感じられる」などの点を重視しています。人柄、スキル、経験がすべて揃っている完璧な人間はいないですが、人柄だけは妥協しません。

 次に、採用試験については、ほとんどの企業は中途採用ですので、筆記試験よりは面接重視の会社が多いです。

 弊社の場合は「書類選考、筆記試験、面接(2回以上)」という順番で行います。筆記試験の内容は「社員意識調査」と小論文形式です。

 「社員意識調査」は弊社の商品でもあります。50問の設問形式でご自身の「職業人意識、自己実現意識、貢献報酬意識、組織活動意識、人間関係意識」のレベルを測ります。その意識調査の結果に大きく偏りがある場合は、面接の時にそれを注意しながら質問をします。

 小論文は与えられるテーマについて自分の意見を述べる形です。今はネットから情報を手軽に入手できる時代ですので、インプットは慣れていますがアウトプット力は弱ってきています。その小論文の中で、その方の思考力、まとめ力、そして自分なりの考えがあるかどうかがよく見えてきます。

 テーマは会社の関心事によって違いますが、弊社がよく使うテーマは「私の人生ビジョン」と「私の座右の銘」です。その方が目標を持っているか、困難に遭遇するとき、その態度、考え方、そして処理の仕方を考査するためです。

 既婚&子持ちの方は「人生ビジョン」のテーマを選びやすい傾向があり、「人生ビジョンは幸せな家庭生活を送る」と書く人がほとんどです。それ以外の候補者は皆「私の座右の銘」のテーマを選びます。それは面白い現象ですね。