80万でできるアパレルがネットショップしかなかった

細川:その「好き」をどうやってビジネスに展開していったのですか。

宇賀神:最初は全く違うフレグランスの専門商社に営業マンとして入りました。2年間サラリーマンとして、BtoBのビジネスをしていて、独立したいな、とは思っていたのですが、アパレルで、とは思っていませんでした。

 決意が80%くらいのときに、得意分野である営業に基づいたビジネスモデルを思いついてメンターに説明したところ、メンターに「それがうまくいったら何をしたい?」と聞かれたんです。「飯が食えるようになったらアパレルをやりたい」と伝えたら、「じゃあ、最初からそれをやったら?」と言われました。

 その時、自分が今サラリーマンを辞める理由は好きなことをやるためだったのに、いつのまにか飯を食うために変換されていたことに気付きました。それがきっかけで、アパレルで独立しようと思ったのですが、当時、手元に80万円しかありませんでした。その元手でできるアパレルが、ネットショップでした。

 「先見の明」とか時々言われるんですが、選択肢がそれしかなかったんです。そのときはまだZOZOTOWNさんも今の100分の1の売上で、他社も売れていなかったので、そこに入ることができました。そして需要が実は大きかったために、僕たちも伸びることができたんです。

細川:なけなしの80万を投資するわけですから、勇気が必要でしたね。

宇賀神:そうですね。ですから決断するまでに2年半かかりました。でも最後の最後はメンター、困ったら飯を食わせてくれるだろうなという友達、そしてやる気の3つがそろったときに、行けると思って勇気をふり絞りました。