ビジネスプランを立てる秘訣は失敗と試行錯誤

細川:そうなったのは、社長が成長したからなのでしょうか。それとも、会社が成長したからでしょうか。

葉田:やっぱり自分のビジネスプランがしっかりしないと、会社の成長はないですよね。会社は社長以上には大きくなりません。

細川:ビジネスプランを立てる秘訣のようなものはありますか。

葉田:多くの失敗と試行錯誤ですね。毎日、どうしたら成長できるか考えています。

細川:24時間考えていますか。

葉田:もちろんです。

細川:ゴルフをしている時も考えていますか。

葉田:ゴルフをしている時は半分くらいですね(笑)

細川:私も朝の3時、4時にメールをして、社員に「寝ているんですか?」と心配されることがあります。

葉田:私は朝5時くらいに起きて、腹筋と背筋を300回と、ベンチプレス、レッグプレスとスクワットをやっています。毎日身体を鍛えているので、ゴルフでまぐれ当たりすると250〜260ヤード飛びますよ。やっぱりドローで280ヤード飛ばしたいなと思って肉体改造とスイング改造をしています(これは今ドロ沼化していますが…)。

エレコムはラインを持たないファブレスメーカー

細川:工場を持たないファブレスでずっとおやりになっていますが、技術者の方は自分で作りたいという気持ちが強いと思います。そこはどうやって調整しているのですか。

葉田:技術者は自分の技術で製品が作りたいと思っていますが、生産ラインで物を作りたいわけではありません。つまり、製品を作らせてあげれば自己実現になります。それから、工場を持たないと言いながらも、品質管理などの指導者もいるんです。ラインは持たないけれども、実際の工場の運営などは自分たちでやっています。中国語しか話せない中国人の経営者は安く済みますが、英語が話せると高くなります。私たちはコストは安いけれど、自分たちの技術で改善ができるというラインを見つけて、指導し、品質改善をしています。中近東・アフリカ向けと、ヨーロッパ向け、日本向けと全然品質が違います。我々はラインを持たないファブレスメーカーなのですが、カスタムPCは自社の強みなので自社工場を拡張しています。

細川:アップルとよく似ていると思うのですが、偶然そうなったのですか。

葉田:大学卒業後、もともとは工場経営をしていて、メーカーとして10年くらい死に物狂いでやっていたのですが、自分にメーカー経営の才能がないことに気づき、起業する時に、エレコムではメーカーは絶対にやめておこうと思ったんです。工場は製品が変われば、簡単に変わります。労働コストも為替も政情も変わります。今は台湾、香港、シンガポール、中国、ベトナム、インドネシアに行っており、生産拠点を求めて転々としています。決して油断していられませんが、うちの生産コストは比較的安い方だと思います。