倒産危機を乗り超えて作り上げた「利益を出し続ける仕組み」

細川:ずっと順調だったんでしょうか。

葉田:22年前につぶれかけました。ちょうど厄年の頃でしたが、当時は売上重視でベンチャーの旗手ともてはやされていました。売上も230億円くらいでしたし、日経で伸長率ベンチャー1番か2番になっていました。でも、フタを開けたら大赤字で、それからゴルフなどはやめました。ハードディスクやメモリーなどの周辺機器が赤字でしたので、すっぱり止めました。コアのアクセサリは収益が上がっていたので、5〜6年はかかりましたが、立て直すことができました。そこから人間が変わって数値系になり、利益だけではなく、限界利益や単品ごと支店ごとの利益も出すようになりました。

創業当初から量販店中心のビジネスですから、在庫運用のノウハウなどが必要です。基本的には委託に近い形で、常に在庫がフレッシュで、入れ替えは比較的自由という形にしました。それを一気通貫で開発から調達までの仕組みをコツコツ作り上げてきました。それが、勝ちパターンになっていると思います。家電量販店は、冷蔵庫などの家電に詳しくても、アクセサリには詳しくないので、そういう意味では非常に便利な会社なわけです。新しい商品もどんどん出てくるし、提案も売り場作りもメンテナンスもできるし、例えばスマートフォン関連といえば、さっとうちでほとんど揃えることができるからです。

細川:22年前の経験を通して、数字に強くなり、在庫を持たないようにされたということですね。

葉田:在庫を持たないというよりも、サプライチェーンですね。在庫の最適化です。私には、数字は厳しくやればやるほど、業績は良くなるという信念があります。現実的な数字を突き付けると現状認識をしますよね。ダメな会社は現状認識をしておらず、緊張感もありません。現状認識をすれば、必死になってやります。為替が変動する中でも、売上と利益は過去最高を更新し続けています。そういう評価の仕組み、分析の仕組みが構築・運用できていると思います。

細川:為替が変動しても、利益を出し続ける仕組みを作りあげたということですね。

葉田:そうですね。新しい商品をどんどん出しています。自ら陳腐化させるんです。この頃はうちの方から「返してください」と言うこともあります。そんなことをやる会社は他にはありません。

細川:返してもらったものはどうされるんですか。

葉田:一部は再生しますが、こちらから返してくれと言う商品はほとんど廃棄します。そしてさらに売り場の効率を上げていきます。