絵本を会社説明会や新人研修に活用

 次世代を担う子どもたちをターゲットに、建機レンタル業務の認知度アップを図るため、同社が小学生向けの学習まんが『はたらく機械レンタルのひみつ』(学研)と、もう少し上の世代を狙った絵本『建設機械レンタル会社図鑑』の企画制作を決めたのが2015年5月である。

 会社図鑑はリクルーティングへの活用も鑑み、2016年3月の発行を目標にした。市販用のハードカバー版と非売品のソフトカバー版の2種類を企画。「ハードカバー版は書店で販売するほか社員やステークホルダーに配布し、ソフトカバー版は主に新卒内定者への配布や新人研修での利用を予定しました」と語るのは、人事部採用チームリーダーの前星昂志(本名:梁川保樹)氏だ。

 同社人事部では、内々定を出した学生向けに事業所の見学会を行っているが、実際の機械を眼で見て触れた後に、さらに理解を深めてもらうよう会社図鑑を配布しているという。「パラパラと見ていくだけでも、この会社に入って自分がどんな仕事をするのか、どのような機械を使うのかイメージがしやすい。イメージができるというのは非常に重要なこと。言葉で説明するよりも、絵本の方が全体感を伝えるには最適です。また内定者には、このような本を刊行している規模の会社ということにあらためて気づいてもらえる。結果、内定辞退の防止にも役立っていると考えます」(前星氏)。

レンタルのニッケン人事部採用チームリーダーの前星昂志氏
レンタルのニッケン人事部採用チームリーダーの前星昂志氏

 「はたらく車シリーズ」など建機を紹介する絵本やDVDもあるが、会社図鑑の特徴は機械だけでなく、それが使われている現場をふかんしたイラストで構成されていること。実際に同社で携わる業務内容を「見える化」しているのがポイントだ。

働く現場のイメージを広げ学生にアピール

 絵本によって、企業の強みもアピールしている。「この本の8ページ目に掲載している高所作業車は、弊社の保有台数が約2万2000台で国内ナンバー1、世界でもナンバー5なのです」と前星氏。同社はまた、建機以外のレンタルのニーズ増加も経営ビジョンの一つと考えている。「弊社は道路工事、土木などの建設現場だけではなく、鉄道、製鉄所、造船所、空港など建機レンタルの習慣がなかった産業分野にも早くから参入してきました。こうした強みを、絵本で分かりやすく解説しています」と信長氏も語る。

 レンタルの需要は、これ以外にも様々な分野に広がっている。インターハイ、国民体育大会、野外フェスなどのイベント設営では、トイレやテントのレンタルも展開している。「レンタルにもいろいろなニーズがあり、弊社が日本の様々な産業を支えている企業であることを訴求していきたい」と信長氏は語る。

 「例えば鉄道会社を希望していた学生が、レンタルのニッケンでも鉄道に関われるのだ、と知って来てくれたり、イベント好きな学生が弊社に興味を持ってくれたりすることもあります」(信長氏)。会社図鑑によって、同社の業務の多様性や可能性を学生に認知してもらえるようになったのだ。