時は過ぎ、30代で独身の女性は少なくありません。しかし、35歳を過ぎたくらいから居心地は悪くなってきているようです。20代30代の独身女性は自由を謳歌しているように見えて、40歳を過ぎて独身だと、孤独で仕事だけの人生というイメージがまとわりついてしまうようです。

 今は、昭和の時代と違って、男性も女性も給料に差がなくなっています。女性が自分の力で働いて生きていけます。結婚をせずに1人で生きることを選ぶこともダイバーシティ(多様性)の時代において、全く問題はありません。だから堂々と独身で生きていけばいのです。ただし、なかなかそれが難しいということが、女性活躍推進が進む中での、陰の不協和音として聞こえてきます。

トレンドのロールモデルはワーキングマザー管理職?

 ほんの数年前まで、男性経営陣や男性管理職が求める働く女性リーダー、女性管理職の理想系は、仕事最優先で男のように働ける「企業戦士ガンダム女」でした。結婚していないので身軽で、全国転勤だろうが出張だろうが何でもできる。男性社会の平日の飲みニケーションや週末のゴルフコミュニケーションもつき合える、仕事と同様に仕事中心の人間関係を大事にする女性たちでした。どこの企業にいっても、女性管理職は独身者ばかり、たまにいる既婚者も子供がいない人ばかりという時代がありました。

 それが、両立支援、イクボス、働き方改革の中で、女性管理職のロールモデルに大きな変化をもたらしています。つまり、男のように働く企業戦士ガンダム女は、昭和モデルであって、今のダイバーシティ時代のロールモデルではない、逆に反面教師にもなりかねない。20代30代の女性たちは、結婚し出産を経ても働き続けていく、そういう女性たちのロールモデルは「自然体のワーキングマザー管理職」だから、これしかない、これで行こう、これが今のトレンドだ!となってきました。

原因は制度の先行と固定化したロールモデル発想

 女性のキャリア研修などで、先輩のロールモデルを登場させるという試みは多くの企業がやっています。私自身それはとても良いことだと感じます。自分の近未来を想像させるような素敵な先輩に出会えれば、自分の道しるべとなり、目標となります。特に管理職の女性が少ない中、身近にいなくても、研修などで出会えれば、本当に女性たちの励みとなります。だからこそ、ロールモデルたちに登場してもらうのはとても大切です。

 経営陣や男性管理職が大好きな、企業戦士ガンダム女や、スーパーウーマンの登場は一時期ははやりましたが、女性たちのアンケートには「あんなふうにはなれない」「あんなふうになりたくない」という言葉がたくさん書かれて、間違っていたことに気づきました。だから今度は「ワーキングマザー管理職」で決まりだという、男性中心の固定化した考え方です。