上り詰めるまではと迎合しているうちに、いつか洗脳されて……

 「飲みにケーションや仕事ゴルフ文化をやめさせたいけれど、それには自分が上り詰めなきゃダメだと思うんです。だから、昨日は3次会まで付き合ってしまいました」

 こちらは、ある女性管理職の発言です。男性の悪習慣をやめさせたいけど、それができる立場まで自分が上がるために、その悪習慣を受け入れてしまう……。なんだか本末転倒な感じがします。

 「毎週3日以上は会社関係のビジネスディナーやほかの役員たちとの飲み会が入っていて、時々、週4回になってしまうのよ。本当に体がきついわ。でも出ないわけにはいかないし。しかたがないわ」

 大人女子会で、某企業の常務取締役の女性がため息交じりに言いました。

 経営陣の中で紅一点、実力もありかなりの影響力を持っています。しかし、彼女の仕事の責任以上に、毎日のように続くビジネスディナーと宴会で疲れ果ててしまったように見えました。彼女の場合、子育てが早くに終わっていたので、夜の時間がある程度自由になったことと、食べることやお酒を飲むことが嫌いではなかったため、ビジネスディナーや宴会を断ることなく出ているうちに、それが当たり前になってしまったようです。

 私が飲みにケーション不要論を力説しても、ピンとこない様子は、昭和オヤジ会社観に同化してしまったようです。

 しかし、彼女の発言に、別の会社の執行役員である50代前半の女性が、

 「私は、まだ下の娘が10歳だからそんな夜の付き合いは絶対に無理。求められても困るし断ります」

 私はこの言葉を聞いてほっとしました。その通り! アフター5のビジネスディナー、飲みにケーションなんて、ワークライフバランスの時代に逆行する悪習慣以外の何物でもないのです。子育て中のワーキングマザーやイクメンたちは、これがキャリアを上っていく階段だったら、誰も上ることができません。