企業の経営陣と話しをしていると、女性が課長職くらいまでの管理職になることに抵抗を感じる人は少なくなっているようです。しかし課長から部長、部長から執行役員や取締役へ女性を登用することには、ちょっと顔が曇る男性人事部長や男性経営者の方がまだ多いと感じます。経営の上層部、会社の中枢の重要なポジションは男性の既得領域で女性にはまだ無理、入れたくないという最後の壁を死守しているようにも見えます。

 BさんCさんは、その壁をぶち破ったのですから快挙です。でも彼女たちは喜び以上に、大きなプレッシャーも感じているようで、ちょっと控えめに皆に報告していました。しかし、ほかの女性メンバーたちは大きく反応しました。

 「自然体で女性リーダーを体現している2人の活躍。尊敬、応援しています」

 「すごくうれしいです。パワーをいただきました」

 「2人の活躍が楽しみです。私も会社を変えていくために頑張ります」

 「会社が変わりますね。会社を動かすってスゴイことですね。これからも頑張ってください」

 彼女たちの昇進をわがことのように喜び、共鳴している激励メールが飛び交いました。2人が皆を大きく元気づけ、勇気づけたのです。

 「これから毎日ドキドキしっぱなしかもしれませんが、とにかく頑張ります。落ち着いたら、皆と一緒に食事したいです」と2人からの返信。

女性管理職は孤軍奮闘な人がまだまだ多い

 Aさん、Bさん、Cさんは、とてもパワフルで自然体のすてきな女性管理職です。しかし、今回の昇格の場面で、彼女たちは喜びとともに、大きなプレッシャーを背負いました。男女が同じように働ける社会になり、認められて課長の女性は増えても、その上のステップに上がっていく女性はまだまだ少ない。

 その立場になった時の孤独感、周りからのプレッシャーやストレスは計り知れないほど大きく、本人の心を揺さぶります。そんな時に、応援し合える仲間がいるかどうか……これがとても大切なポイントです。一緒に喜び応援してくれる仲間がいれば、彼女たちはそこで頑張れます。

 しかし、仲間がいなければ……。実は、いろいろな企業に研修に行くので、壁にぶつかってしまった女性も多く知っています。「部長になったのに、ストレスで心身を壊し休職してしまった」「プレッシャーに押しつぶされて降格を申し出た」「頑張りすぎてパワハラで部下から訴えられてしまった」……。男性にも、もちろん同じような方はいますが、女性管理職は少ない分だけ目立ちます。その結果、「やっぱり、部長職ができる女性はそういない」「支店長の責任を負わせるのは女性には無理」という結論を安易に導き出しているように思います。

 私は女性管理職の人たちには、ぜひ、同じような女性管理職との横ネットワークを大切にしてほしいと思います。堅苦しい異業種交流をしろという意味ではありません。同じ女性管理職で悩みを共有できる大人女子会みたいなものです。「仕事の話をして喜んでくれる仲間」「悩みを共有してくれる仲間」。まさに共鳴できる仲間の存在こそが、女性が仕事も人生も頑張れるエネルギー源です。