事前課題の用紙を皆に送ったところ「このシートのおかげで、本気で自分の1年、これからの人生と向き合う時間をとることになり、いろいろなことに気づけています」と何本ものメールがきました。また、合宿ではそれぞれが、頑張った1年の話と、来年に向けての力強い覚悟の宣言となる濃密な15分の発表をしてくれました。それを聴くほかのメンバーたちも、拍手と笑いと涙の感動の時間となりました。

 もちろん、私も1年を振り返り、3年後の未来を見据えた2018年の抱負を発表しました。自分自身このシートを書くのに1週間ぐらいかかりましたし、書くこと、そして皆の前で発表することは、自分自身のキャリアビジョン、未来図へのコミットメントを強くしました。

 キャリアの節目を進んでいく時に、もちろん一人でも進むことはできますが、共鳴する仲間の存在が、それを力強く加速させることを私は確信しています。

 前述の某研究所の1日研修も、男性・女性、30代~50代、外国籍の方も参加というまさにダイバーシティな参加者たちでしたが、それぞれが自分のキャリアの節目を感じて自主的に応募した方々ばかりだったため、積極的かつ、素直に心をどんどん開いて参加していました。互いに本気、本音で自分の悩みや不安を話すことが、参加者同士の信頼関係を築き、そこでの共鳴がさらに大きな気づきを生み出していました。

 私はこのような自主参加ができる「キャリア形成支援」の研修を企業がどんどんやるべきであると思います。働き続ける時代だからこそ、働く人のすべてが節目で悩み立ち止まります。その節目を超えていくこと、イキイキ働き続けることを応援する研修です。

キャリアカウンセリングの必要性

 この研究所の研修は1カ月後に、個人キャリアカウンセリング(30分)が付いています。研修+個人カウンセリングという組み合わせは実は非常に効果的です。研修で気づいたことを、自分の中に落とし込み、そこでの気づきや、研修を踏まえて明確化された、自分自身の悩みや不安、夢や目標をキャリアカウンセラーに向かって話すことにより、自分の気持ちと考えがまとまり、覚悟が決まり行動が起きてきます。私は仕事上そういう場面に、何度も立ち会っています。

 15年くらい前は、「キャリア研修+個人キャリアカウンセリング」「リーダーシップ研修&個人キャリアカウンセリング」の組み合わせの仕事の依頼が結構多くありました。その後、キャリア研修の依頼といえば女性活躍がテーマになり、キャリアカウンセリングを私が行う機会は非常に少なくなりました。

 しかし、生涯現役で働き続ける時代だからこそ、すべての人に対するキャリアカウンセリングの必要性も強く感じます。節目と感じた時にプロフェッショナルなキャリアカウンセラーと話すことは、その節目をうまく通っていく強力な手助けとなります。