目次 康男=日経BPイノベーションICT研究所

 ITによる経営改革に必要なタスク(業務)やスキル(素養)をまとめた「i コンピテンシ ディクショナリ」(iCD)を採用するユーザー企業やITベンダーが増えている。情報処理推進機構(IPA)によると、iCDの活用企業を対象にした認証制度の取得企業は560社を超えたという。IPAが2016年7月12日に開催したIT人材育成に関するセミナーで明らかになった。

写真1●IPAが開催したiCDに関するセミナーの模様

 セミナーでは、iCDの最新版を解説したほか、iCD専門サイトを紹介。加えて、ユーザー企業やITベンダーが活用事例を発表した(写真1)。

 iCDの特徴は、タスクとスキルを体系化している点だ。例えば、「システム企画立案」をするには、「事業環境、業務環境の情報を収集し、事業課題を分析する」「現行システムの状況を調査し、現行システムの稼働状況を把握する」「システム化計画工程のプロジェクト計画書案を作成する」といった約50のタスクが必要である、といったことがすぐに調べられる。これらのタスクに必要なスキルも分かる(図1)。

図1●iCDの概要 出所:情報処理推進機構(IPA)
写真2●IPA HRDイニシアティブセンターの遠藤修グループリーダー

 IPA HRDイニシアティブセンターの遠藤修グループリーダーは、iCDの活用メリットについて「これまでIT部門やITベンダーは、自社に必要なタスクやスキルをゼロベースで洗い出す必要があった。また、タスクとスキルが混在してしまい、せっかく見える化しても活用しにくかった。それらを体系化した辞書であるiCDを活用することで、ITを活用した経営改革や人材調達、人材育成を迅速に進められるようになる」と説明する(写真2)。

図2●6月に開設されたiCDの専門サイト

 講演の中で遠藤グループリーダーは、iCDの活用を促進するための専門サイトを2016年6月に開設したことや、全国各地でiCDの導入支援セミナーを開催すること、iCD活用の認証を取得した企業が560社を超えたこと、などを明らかにした(図2)。