独立行政法人 情報処理推進機構

 IT(情報技術)の仕事に携わっている皆さん、自分の会社や自分自身が5年後にどうなっているかを考えたことはありますか? ここで、少しイメージしてみましょう。

 ITベンダーや企業のIT子会社といったIT企業の経営層または管理職であれば、「5年後、自分の会社は顧客から必要とされる存在であり続けているだろうか」を考えてみてください。ブロジェクトマネジャーやSEなどの立場でITの現場にいるのであれば、「5年後も今の仕事を続けられるだろうか」を自問してみましょう。

 いかがですか? 多くの方が「5年後も自分の会社は顧客から必要とされる存在であり続ける」「今の仕事を続けられる」と答えるのではないでしょうか。現在も、そして5年後も、ITがビジネスで必要不可欠な存在であるのは明らかです。今後、ITの重要性はより高まると捉えるのが自然でしょう。

 それにつれて、ITを導入・運用するIT人材不足がより深刻化するとみられています。経済産業省の推計では、2016年時点でIT人材は17万1000人不足しており、2020年には36万9000人に拡大する見込みです。これを見ても、「自分の会社は必要とされ続ける」「今の仕事を続けられる」という印象を持つのは当然だといえます。

乗り越えるべき「5つの壁」

 しかし、よく考えてみましょう。IT企業やIT人材は、5年後も本当に安泰なのでしょうか。

 ITが今後、より重要になるからといって、皆さんの会社が「5年後も顧客から選ばれる存在であり続ける」とは限りません。国内外のライバルがビジネスチャンスを奪うかもしれませんし、ニーズの変化に追従できなくなる恐れもあります。

 IT人材も「5年後も今の仕事を続けられる」保証はありません。技術の進歩や環境の変化で、仕事の内容が変わったり、仕事そのものがなくなってしまったりする可能性も否定できません。

 IT企業やIT人材が5年後も生き残るためには、「5つの壁」を乗り越える必要があります(下図)。すなわち、①ビジネスのデジタル化への対応、②ソリューション志向への対応、③クラウドへの対応、④最先端テクノロジーへの対応、⑤グローバル化への対応、です。