iCD認証制度を通じ企業同士がつながる

──iCDゴールド認証を取得していますが、認証制度の意義についてどのようにお考えですか。

松本:認証取得が目的ではありませんが、ゴールドをいただいた責任の重さを感じます。活動するときにも目標があれば励みになります。次にゴールドのトリプルスターを目指し、経営の目標にしています。

原田:認証制度で評価していただけるのはありがたいと感じています。地方ではまだiCD認証制度の知名度はそれほど高くありませんが、私たちが先駆的に取り組むことで注目されます。きちんと運用し、結果を出していく目標ができました。

遠藤:認証制度を通じ企業同士がつながっていくことを期待しています。また、会社同士が情報交換をするときにもiCDが共通言語になることで安心感を持てるようになると思います。

──iCDを活用し成果を出していくためにこれからの取り組みを聞かせてください。

松本:今後の課題は、グループの中期計画に合わせて人材を育てていくことです。グループが目指す事業にITがドライブをかけていくことのできる人材を創るために、iCDを活用していきます。ITは手段という時代ではありません。グループの方向性、IoTやAIなど先端技術の進化に合わせ、当社の人材モデルを改変していきます。ただし、タスク、スキルとともに人間力を高めることが重要です。これがベースとなればさらに強い組織になります。

原田:この春に2回目のiCDの評価を行います。その結果を本部で分析して人材育成の課題を明確化し、次年度の人材戦略に役立てるつもりです。時代の変化に応じて会社が変わっていくことが生き残るための条件になります。その原動力はまさに人なので、iCDは有力なツールになります。

──iCDもこれから進化していくのでしょうか。

遠藤:毎年、最新情報を取り入れていきます。例えば海外と連携したり、専門家の情報についても、できる限り取り入れたりしていきます。iCDの普及、促進を通じ、5年後を見据えた経営戦略の立案やIT人材の育成などに貢献していきます。今後も、皆様の忌憚のないご意見を聞かせていただきたいと思います。

──本日はありがとうございました。

iコンピテンシディクショナリ(iCD)とは

 IT人材が担う業務や、業務を果たすために必要なスキルを体系化した「辞書」が「iコンピテンシディクショナリ(iCD)」です(https://icd.ipa.go.jp/icd)。
 業務を定義した「タスクディクショナリ」と、業務を遂行するために必要なスキルを定義した「スキルディクショナリ」で構成されます(図)。2014年7月に試用版を公開し、その後、改訂を経て2016年6月から「iCD2016」を公開しています。
 iCDは、企業全体の事業や組織の課題を見える化するためのツールであり、経営が求めるタスクとスキルを明確化することで、会社が自分になにを求めているかを社員が認識し、自立(自律)的に動くようになる機能を持ったツールでもあります。
 自社の業務や事業にあわせて、必要なタスクやスキルを選択・抽出することで、既製品ではなく、自分の体に合ったオーダーメイドのツールを作ることができます。タスクディクショナリは、俯瞰図にあたる「タスク構成図」、タスクを4階層に分けて整理・体系化した「タスク一覧」、タスクの用途や目的別に参照できる「タスクプロフィール」などを用意しており、全体からでも、個別のタスクからでも必要な要素を調べることができます。タスクの詳細項目である「評価項目」は約2800項目あり、自社の業務に即したタスクを抽出できるようになっています。
 スキルディクショナリは、タスクディクショナリと同様に俯瞰図にあたる「スキル構成図」、スキルを4階層に分けて整理・体系化した「スキル一覧」、職種とスキルの対応を示した「職種×スキル対応表」などから成っており、収録されている知識項目数は約1万項目に上ります。

サントリーシステムテクノロジーは、サントリーグループのITサービス会社。ITに関するスキルと、グループ各社の業務知識、そしてプロフェッショナルな社員により、情報戦略の提案からシステム開発、ユーザーサポートなどITを活用したソリューションをグループ各社に提供している。

エネルギア・コミュニケーションズは、主に中国地域を事業基盤として、地域に根ざした情報通信事業(通信事業、情報事業)を展開。情報事業では中国電力及び中国電力グループ会社向けのシステム開発から保守運用まで一貫して手がけ、中国電力グループ内の情報処理のシステム化、高度化の中心的な役割を担っている。

【超人材育成 iCDオフィシャルサイト】https://icd.ipa.go.jp/icd/