――ちなみに、社長も有給休暇はきちんと消化していますか。

市原:ほとんど取っていますね。ここ最近だけは、社長に就任したばかりで忙しくて、以前ほどは休めていませんができるだけ休める時間を取ろうと思っています。

 日本コカ・コーラにいた時のことですが、駐在の外国人は、みんな長期間の休みを当たり前に取っているんです。それで、日本人も同じくらい休んだらどうなるだろうと思って、私も試しに12月に3週間ほど休みを取ってみたんです。

――年末に3週間ですか。それは日本人からするとかなり勇気のいることですね。

市原:そうなんです。日本人の感覚だと、そんなに長い休みって「罪」のように感じてしまい、周囲に悪いなと思ってしまいますね。

――実際に休んでみて、何か社内で不具合などはありましたか。

市原:それが、全く何も起こりませんでした(笑)。みんながちゃんとカバーしてくれたんですね。

 休む時って、「オレがいなかったらみんな困るんじゃないか」って思いがちですけど、はっきり言って誰も困らないです。1人の社員が抜けたくらいで会社はおかしくなりません。そういう意味でも、ちょっとした勇気を出してみればいいだけのことです。

――トップが休んでくれると、下の人間も「休んでいいんだ」と思えて楽になります。

市原:それも狙いです。そう思ってもらわないとみんな休みを取りませんからね。

――最後に社長就任の抱負として、これからのCCCMCについてのメッセージをお願いします。

市原:先ほども話しましたが、多様な人財が同じ目標に向かって働いていくことが、文化として根付くような雰囲気を作っていきたいと考えています。

 そのために必要なコアバリューは、トップダウンで作るのではなく、ボトムアップで社員たちが話し合って決める方がいいと思っています。そういうことを地道にやっていくことで、組織の風土は少しずつ変わっていくと確信しています。

麓 幸子(ふもと・さちこ) 日経BP社 執行役員
麓 幸子

1984年筑波大学卒業。同年日経BP社入社。88年日経ウーマンの創刊メンバーとなる。2006年日経ウーマン編集長。12年ビズライフ局長。日経ウーマン、日経ヘルスなど3媒体の発行人となる。14年日経BPヒット総合研究所長・執行役員。15年日経BP総合研究所副所長。2014年法政大学大学院経営学研究科修士課程修了。内閣府、林野庁、経団連・21世紀政策研究所研究委員などを歴任。筑波大学非常勤講師。一男一女の母。著書等に『女性活躍の教科書』『なぜ、あの会社は女性管理職が順調に増えているのか』(日経BP社)、『企業力を高める―女性の活躍推進と働き方改革』(共著、経団連出版)、『就活生の親が今、知っておくべきこと』(日本経済新聞出版社)などがある。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。