前向きなチャレンジを引き出す

 これからの目標は短期的な業績目標ではありません。本人が結果としての数字を出すことだけに囚われてしまうと、数字を出しやすい行動が優先されてしまうとともに、上司も業績管理に意識が向きがちになってしまいます。

 これからの目標は本人が何にチャレンジをしたいのか、あるいはマネジャーと(チームと)一緒に何にチャレンジしていくかを示すものである必要があります。チャレンジとは、顧客(社内顧客を含む)に対してインパクトを提供することです。単に売上目標がいくらというのではなく、誰にどのような変化をもたらしたいのかを示すことが必要です。

 実際には、やってみなければどのような反応があるか分からないことも少なくないでしょう。そのため、積極的に実験を行うという姿勢で目標設定を行うことが重要です。

部下の強みを活用する

 目標へのチャレンジは、本人の強みを意識的に活用した方法で行われる必要があります。単に目標達成への手順を話し合うのではなく、そこで本人ならではの強みをいかに活かすかが話し合われる必要があります。強みを活かすことによって本人の意欲が高まり、大きなパフォーマンスを実現する可能性が高まるからです。

 そのためにマネジャーは部下の強みを理解し、「あなたの強みを活かせば、こんなこともできるのでは」とアドバイスをしたり、「この目標を達成するために、あなたの強みをどのように活用できるか」と質問を投げかけたりすることが必要です。

率直なフィードバック

 フィードバックは部下を評価することではありません。また、部下の問題点を是正することでもありません。フィードバックの目的は、部下本人によるリフレクション(内省)がより効果的に行われるように、気づきを促す情報を提供することです。それによって、本人の成長とパフォーマンス向上を支援することがねらいです。

 もちろん、部下が自分自身の改善点に気づくことも必要ですが、それ以上に本人の可能性を広げられるようなポジティブフィードバックが求められます。ポジティブであれ、ネガティブであれ、ありのままをフィードバックすることに躊躇しがちなマネジャーが少なくありませんが、フィードバックは率直でなければなりません。

 また、フィードバックは上司から部下に対して行うだけでなく、チームメンバー間でも行われることが求められます。それによって、チームパフォーマンスが高まるからです。そのため、マネジャーはフィードバックが大切なことであるとメンバーが共通認識を持てるようなフィードバックカルチャーを創り出すことを意識する必要があります。