松丘啓司
エム・アイ・アソシエイツ(株) 社長

 これからのパフォーマンスマネジメントでは、期初/中間/期末といった決められたタイミングでの目標管理面談ではなく、必要に応じてリアルタイムで頻繁に、1 on 1(ワンオンワン:1対1)の対話を通じて目標設定とフィードバックを繰り返すことが根幹となります。年次評価の廃止にしても、廃止することが目的ではなく、タイムリーな1 on 1の対話を定着させることによってピープルマネジメントを組織に浸透させることがねらいです。

 しかし、単に多頻度で面談を行えばそれでよいというわけではありません。これまでの目標管理面談と1 on 1の対話とでは、その方法や内容は大きく異なってきます。今回のコラムでは、これからの1 on 1の対話のあり方についてポイントを解説します。

環境の変化に合わせてリアルタイムに

 目標設定の前提となっている環境が変わるたびに対話を行います。環境変化のスピードが速く、不確実性が高まっている今日においては、ほとんどの業界において業務における優先順位は短サイクルで変化します。そのたびに対話を行うことになるため、対話の頻度はおのずと多くなります。

 1度の対話に要する時間は、その時々の内容によって異なるでしょう。じっくりと時間を取って話し合う必要があることもあれば、短時間でフィードバックのみを行う場合もあります。いずれにしても、リアルタイムでの対応が求められます。

部下本人が主体で目標設定

 会社の上から降りてくる目標を受け身で待つのではなく、本人が主体的に目標設定を行うことが基本になります。もちろん、組織には組織の目標があるため、それと無関係な目標を設定されても困ります。そのため、マネジャーは本人に対する期待を明確に示し、話し合いながら目標を設定することが必要です。

 部下の中には少し話すだけで自律的に目標設定ができる人もいれば、経験不足のため1人で目標を決めるのが困難な人もいます。前者に対してはある程度、本人の裁量に任せ、後者については自分で判断ができるようになるまで、きめ細かく指示を行うことが必要な場合もあります。