動機づけにつながるしくみ

 「補助金を修了後に、修了した場合のみ支給している」が42.9%で最も多く、次いで「修了履歴を人事情報として記録しており、記録されることを従業員に明示している」(10.3%)、「修了者の氏名を社内(掲示板、イントラネット内、ほか)で掲示する」(5.0%)、「修了した場合、受講料補助とは別に何らかのインセンティブを支給している」(4.0%)の順でした。

 以上、施策の実施状況を駆け足で解説しましたが、「多くの企業・団体が取り組んでいる=良い施策」とは限りません。また、ひとつの施策だけですべてがうまくいくとも限りません。世間一般での実施状況を把握したうえで、上記項目群を自社のニーズや特性に応じた施策を実施する手がかりとしてご参照ください。

 次回(最終回)は、自己啓発受講の通信教育が個人や部門・部署、組織のパフォーマンスにどの程度役立っているかという認識や、人材育成に通信教育を活用する際の課題、また今後様々な人材育成テーマの教育に用いたいと考えられている人材育成手段などについてお伝えします。

末廣 純子(すえひろ・じゅんこ) 学校法人産業能率大学総合研究所 マーケティングセンター プロジェクトリーダー
末廣 純子 早稲田大学第一文学部卒、早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻修了。臨床心理士。認知発達療法の心理相談員および児童相談所の心理相談員を経て、2000年4月学校法人産業能率大学総合研究所に入職。研究スタッフとして人材育成に関する各種調査・分析、マーケティング、プロモーション等を手がける。2009年4月より現職。携わった主な調査・報告は「日本企業の人材戦略と成果主義の行方」調査、「我が国ITサービス市場に関するスキル動向等調査研究報告書」、「企業・団体内教育における通信教育の活用実態」調査など。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。