2章 マネジメントとマネジャー

1)マネジメントの再考:ドラッカー「原理・原則」を軸に

 ドラッカー(2001)によれば、企業の目的は「顧客の創造」であり、その成果をもたらす2つの機能としてマーケティングとイノベーションを明確に示しています。つまり、「企業の目的と使命を定義するとき、出発点は1つしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される」が大前提だと考えです。

 次にマネジメントの3つの役割として「①自らの組織に特有の使命を果たす②仕事を通じて働く人たちを生かす③自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する」と論じています。また、第4の次元として、マネジメントは、常に現在と未来、短期と長期を見ていかなければならないと釘を刺しています。つまり、どのような経営組織であっても、マネジメントは組織の中核機関であり、顧客創造の駆動力だということになります。

2)マネジャーの仕事とは:ドラッカー「原理・原則」を軸に

 ドラッカーはマネジャーの仕事についても多くの原理・原則を論じています。マネジャーの役割とは、「①部分の和よりも大きな全体、すなわち投入した資源の総和よりも大きなものを生み出す生産体を創造すること②そのあらゆる決定と行動において、ただちに必要とされているものと遠い将来に必要とされるものを調和させていくこと」と論じています。つまり、マネジャーとは、1+1≧2の活動主体で、今と未来を結びつけるヒトと解釈できます。

 またマネジャー大原則は「組織の成果に責任を持つ者」です。マネジャーは、個々の活動のみならず、全体の成果をみなければなりません。また、役割はあらゆる決定と行動においてただちに必要とされているものと、遠いで将来に必要とされるものを調和させていくことです。

 マネジャーの仕事を5つでまとめています。①目標設定②組織化③動機づけとコミュニケーション④評価測定⑤人材開発です。そして、マネジャーの資質で最も重要な要素は「真摯さ」であることを力説しました。

 マネジャーの仕事の最大の貢献とは「組織の最終成果に直接の責任を持ち貢献を行う人間であるがゆえに、その仕事は、常に最大の責任と最大の挑戦を伴い、最大の貢献を可能にするもでなければならない。」と論じています。