2)経営組織における人間観

 経営組織論の堅いところで定義すればバーナード(1968)の「2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系」が上げられます。しかし、金井(1999)がまとめた組織の捉え方(図3)で確認できるだけで10の組織観があり、それぞれ研究者が体系化し理論として定義されています。

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 経営組織を基本的視点と人間観を個人の側から見ていくと組織の成り立ちは2人以上の価値観の近い仲間が集まり次第に大きくなり、やがてそれぞれの立場や役割が定まった集団になっていきます。ビジネス環境に応じて決まりごとが作られ、成文化され誰もがこれを遵守しなければならなくなります。その結果、規模の大小に関わりなく組織化され、それぞれ成員が「うちの会社像」を主観的に捉え組織観となっていくわけです(表1)。

 例えば、歴史・伝統のある企業組織に身を置けば、組織観として1.ハコ(組織図)のような指示命令系統の明確さを味わい、人間観として秩序重視が基盤となってきますし、4.多次元的重複集団として、連結ピンによって重層的な集団を味わい、集団を強く意識する人間観が基盤となるでしょう。また、9.政治システムとして水面下の駆け引きを体感すると、人間関係の機微を重視した人間観が基盤となるでしょう。