井ノ上 美和
BPIA(ビジネスプラットフォーム革新協議会) ナビゲーター、株式会社F&S Creations 顧問

終了時間の見えないストレス

チェリーの作業は、収穫農家からの納入量によって、仕事量や作業時間が変わってくる。
チェリーの納入量が多ければ、当然、洗浄や選別といった作業の量は多くなるから、納入量を見れば、だいたいその日どれくらいの作業時間になるのか目安はつく。

しかし、その後のパッケージング(箱詰め)やパレッタイズのセクションは、チェリーの納入量が多くても、チェリーの質がよくなければ選別ではじかれ、最終的に商品になるチェリーの量はそれほど多くならないから、必ずしも納入量と作業時間が比例するわけではない。

毎朝就業スタートの時刻は決まっていても、その日何時に仕事が終わるかは、その時になってみないとわからなかった。

ワーカーのほとんどは、日雇いの時給制で働いていたが、その日の業務の終了時刻だけでなく、チェリーの出荷作業がいつまで続くのかも、実際にチェリーシーズンが終了する2、3日前になってみなければわからなかった。

パレッタイズやクーラー(冷蔵倉庫)の現場で、あるいは選別やパッケージングの他のセクションでも、いつもワーカーから聞かれるのが

「今日は何時頃までかかりそう?」

という質問だった。
終了予定時間は、“目安”でさえ、ワーカーには一切知らされていなかった。

ラテン系は時間にはそれほど厳格ではないけれど、それにしてもその日何時に終わりそうなのかが全くわからないまま仕事を続けるというのは、結構なストレスになる。

いくら選別の工程が終わってみないと出荷量の目安がつかないとはいえ、全く終了予定時刻がわからない、なんてわけがない。少なくともマネージャー層はある程度目処を立てているはずだ。

ベルトコンベアを流れるチェリー