日本人チームは、メキシコ人ワーカーから“エラそうなヤツらだ”という印象を少なからずもたれている。
私のことも当然、おネェちゃんが一体何しに来たんだ?と思われている。
そんな“おネェちゃん”が何か言ったところで、聞く耳を持ってもらえるわけがない。

クーラー(冷蔵倉庫)での出荷準備の業務でさえ、女性は私ひとりで、あとは男性ばかりだったけれど、パレッタイズは、さらに荒々しい雰囲気の肉体労働。まさに“男の現場”だった。
1人だけ、積まれたパレットに出荷ラベルを貼る係の女性のワーカーがいたけれど、彼女が肉体労働をすることはなかった。
そんな現場に、私は女ひとりで乗り込むことにした。

文句を言ったり、指摘をしに来た敵ではなく、いい仕事を一緒に楽しくできるように、力になりたくて来ている仲間だと理解してもらわなければ、何も始まらない。
彼らの警戒心や猜疑心を解くのが最初の課題だ。

井ノ上 美和(いのうえ・みわ) BPIA(ビジネスプラットフォーム革新協議会) ナビゲーター、ジョーシス 顧問
井ノ上 美和

メキシコ、スペイン在住歴6年のラテン系。
通信ベンチャー、医療用具メーカーなどの国際ビジネス業界で、オペレーション・営業のマネジメント、採用・社員教育、ISO/FDAの品質監査、広報、システム構築など、様々な業務に携わった経験を活かし、海外および国内企業で業務・組織改善、人財育成などのコンサルティングや研修を行う。
学習院大学、HAL東京などの教育機関や大手IT系企業を中心に、人生観や生き方をテーマにした講演会も展開。
スペイン語の通訳翻訳業では、ビジネス通訳のほか、フジテレビ「奇跡体験!アンビリバボー」などメディア出演も。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。