超ダイバーシティの世界

日本で“ダイバーシティ”というと、女性の活用だとか活躍推進だとか、正社員と非正社員だとか、割と範囲の狭い話になる。
けれど、本当のダイバーシティはそんな狭いものではない。雇用形態の違いはもちろん、国籍や人種、言語や宗教、文化や習慣の違い、貧富の差、教育レベルの差…。一歩世界へ踏み出せば、ありとあらゆるものが渦巻いて、交錯し、絡み合っている。

私が経験したチェリーシーズンには様々な要素が凝縮されていた。
メキシコ人、アメリカ人、日本人…地元の人間とチェリーのシーズンだけここに来る季節労働者。アメリカ国籍を持つものと移民。ホワイトカラーとブルーカラー、管理するものと管理されるもの、身体に障害を持つもの、若年層の妊婦、レディーファーストとマチスモ(男性優位主義)、様々な考え方や価値観が渦巻く、超ダイバーシティの世界。

そんな世界で、どのようにしてコミュニケーションを図り、人の能力を伸ばし、自信をつけ、モチベーションをあげ、人を育てていくのか。

2013年と2014年の計3カ月間、私がカリフォルニアのチェリー工場でリアルに経験し、実践したエピソードを、マネジメントや人材育成の視点から、ご紹介していこうと思う。

海外は関係ない、日本人としか仕事をしていない、という人にも、ぜひ読んでいただきたい。

新しく視界が広がる“きっかけ”が必ずある。

チェリー工場のワーカーと
井ノ上 美和(いのうえ・みわ) BPIA(ビジネスプラットフォーム革新協議会) ナビゲーター、ジョーシス 顧問
井ノ上 美和

メキシコ、スペイン在住歴6年のラテン系。
通信ベンチャー、医療用具メーカーなどの国際ビジネス業界で、オペレーション・営業のマネジメント、採用・社員教育、ISO/FDAの品質監査、広報、システム構築など、様々な業務に携わった経験を活かし、海外および国内企業で業務・組織改善、人財育成などのコンサルティングや研修を行う。
学習院大学、HAL東京などの教育機関や大手IT系企業を中心に、人生観や生き方をテーマにした講演会も展開。
スペイン語の通訳翻訳業では、ビジネス通訳のほか、フジテレビ「奇跡体験!アンビリバボー」などメディア出演も。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。