仕事センスを磨き上げるためのポイント

 このように、仕事センスに磨きをかける機会は、職場のあらゆる場面において訪れます。それに気がつき、仕事経験を貴重な糧に変える高い意識を持てるのか、あるいはやり過ごしてしまうのかによって、そのレベルは次第に差が開いていくものです。

 また、仕事センスはこの「気づきのアンテナ」の感度をさらに上げてくれます。したがって、仕事センスのある人はより磨きがかかるというプラスのスパイラルに乗り、仕事のプロセスの質を高め続けていきます。逆にそうでない人は感度が鈍化し、仕事センスを磨く機会に気づくことすらできなくなるマイナスのスパイラルに陥っていく可能性があります。こうして、周囲から「仕事センスがない」と評され取り残されていくのです。

 ここで仕事センスを磨くためのポイントを紹介します。

ポイント1 高い意識を持ち、自らの判断と行動で仕事をやりきる
 仕事経験の場において、指示通りにこなすだけではなく、自分にとっての意義を持ち、自らの意志(判断や行動)で困難を乗り越えていくことで、今後磨いていく仕事センスの芽が生まれ育ちます。仕事センスの芽については、本人の意識はもちろんのこと、周囲の水の与え方(知識やスキルの付与とは違う形での関わり)も重要になります。

ポイント2 できるだけ早い段階で仕事センスの芽を見いだす
 仕事センスの芽を持って仕事経験に向き合うことで、仕事センスは相乗的に高まっていきます。逆に本人が意義を感じていない経験は仕事センスの芽が育つことを阻害します。したがって仕事センスの芽は経験の浅い段階から見いだしていくことが求められます。

 このように、早い段階から仕事センスの芽を見いだす機会をつくり、その後の仕事経験を成長の糧にする感覚を持つことこそが、仕事センスを磨き上げる重要なファクターとなります。できるだけ早い段階というのは、新社会人となった新入社員の時も含めています。社会人のスタートラインにおいては、仕事経験の入り口は誰しもが平等です。したがって仕事センスを磨く機会は全員にあるといえるのです。

 前回のコラムで触れた、「新入社員研修で身につけたかったことは?」への答えがここにあります。