当社の提供する社内SNS「エアリー」をご利用されているアルバイトの多い企業では、役員の方が自らの言葉で、経営方針とその意思決定に至った思いを語り、現場からのコメントを直接受け止めていらっしゃいます。時には議論がヒートアップすることもありますが、間違いなく現場の納得感と、現場の一人ひとりを大切にしているというメッセージは伝わります。ただ単に決められたことを淡々とやるよりも、意図を理解し、自ら考え取り組む方が、高い品質の仕事ができ、お客様にも満足して頂けることは間違いありません。そして、従業員一人あたりの売り上げが上がっていけばすなわち生産性が向上していることになります。

 この事例を経営者の方にお話しをすると、「要望ばっかり出てきたら、どう対応するのか?」、「炎上したら、どうするのか?」というお声も頂きますが、潜在的に存在するそういった声に蓋をしてしまっては、経営と現場の距離は離れる一方です。また、従業員のモラルが低下し不満がたまると一般のユーザーなども見られるオープンなソーシャルメディアにおいて、匿名で会社にとってマイナスな投稿をしかねません。できれば一意見として受け止めつつ、全体最適としての判断であることを説明するのが望ましいでしょう。

 また、経営層や現場を統括する管理職が、現場で働く方の行動を取り上げて賞賛することも、「尊敬欲求」を満たすうえで効果的です。自社が大切にする価値観やミッション・ビジョンに沿った行動をなぜ賞賛に値するかを説明して投稿すると、その行動にスポットライトが当たった本人にとってはモチベーションの源泉となり、周囲の社員にとってもその行動が模範となります。組織が大きくなった際はこのようなアプローチが組織のベクトルを合わせるうえで効果的です。重ねがさねですが、単純な労働時間短縮の号令のもと、こうした取り組みの芽を摘んでしまうことは避けるべきだと思います。

 働き方改革を機に「衛生要因」としての働きやすい環境づくりだけでなく「動機づけ要因」としての働きがいの向上にも目を向けた施策を進めていただければと思います。

佐原 資寛(さはら もとひろ) EDGE株式会社 代表取締役社長 チーフエヴァンジェリスト
佐原 資寛

2008年横浜国立大学工学部在学中より、社内SNS「エアリー」事業へ参画し、エアリーダイバーシティの立ち上げに従事。その後、パートナー担当マネージャーを経て2014年より事業部長を務める。国内最大のテーマパークをはじめ、社内SNSを活用した従業員満足度向上をコンサルティング。新卒採用、新人育成、研修フォロー、従業員満足度向上、離職率低減、女性活躍推進など、各人事課題に対するソリューションとしての社内SNSの支援実績は累計100社を超える。2017年4月よりEDGE株式会社にて代表取締役社長を務める。

●EDGE株式会社 オフィシャルサイト
http://www.edge-inc.co.jp/
●女性活躍推進のためのSNS「エアリーダイバーシティ」
https://diversity.airy.net/
●従業員満足度が劇的に向上する社内SNS「エアリー」
https://airy.net/
●内定者フォロー・新入社員研修SNS「エアリーフレッシャーズ」
https://fresher.jp/

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。