発揮能力と成果で決まる評価制度

 等級制度の各等級に求められる人材の要件が明確化されれば、そこから業務遂行に必要とされる能力と成果に関する基準が導かれ、これが「能力評価」と「成果評価」として基準化されます。人事評価を構成する要素は、大きくこの能力評価と成果評価ということになります。

 職能資格制度が主流であった時代には、能力評価の場合、本人が持っているであろうと思われる保有能力や潜在能力を評価するのが主流でした。また、能力は、いったん身についたら低下しないことが前提でした。しかし、成果主義の時代になると、能力は、成果を生み出す過程で発揮される能力が前提となり、それは、潜在的なものではなく顕在的なものと捉えられるようになりました。これは、今日では「発揮能力」や「コンピテンシー」と定義づけられています。

 また、技術革新の著しい現代においては、新しい知識やスキルが常に求められ、従来の知識やスキルがすぐに陳腐化してしまうので、能力は向上することもあれば、低下することもあると捉えられるようになりました。

 一方、成果評価は、主として会社の方針や戦略から導かれた目標をブレークダウンし、各社員の目標として設定することで評価されるものと考えられるようになりました。これは、目標管理に基づく成果評価や業績評価です。

 この場合、上位方針や組織目標と関連性のある目標を選定して自己の目標として設定し、半年や1年といった一定の評価期間における達成度で評価するという方法となります。そこでは、どんな目標を設定するかがとても重要となり、目標設定スキルが問われることになってきます。

 このように、評価制度は、発揮能力と成果の2つの要素で決定されるというのがポピュラーです。