社員の評価がうまくできない

 人事評価については、永遠のテーマといっても過言ではありません。これについては、例えば以下の通りです。

【建て前・現象】
・社長や一部の経営幹部が評価・処遇を決定するのが伝統である。
・評価制度はあるものの、管理職がきちんと運用できていない。
・評価制度を社員が理解していない。

【本当の理由】
・最近の社員数の増大で、経営者や経営幹部の管理限界を超えている。
・管理職が評価制度と運用の仕方、コミュニケーションの必要性を理解していない。実際のところ、管理職教育が不足している。
・評価基準が曖昧で分かりにくい。そのうえ制度自体がブラックボックス化している。

 このような場合には、評価基準が職務の実態とマッチしたものとなっているか。また、評価制度が定められた運用ルールに基づいて適正に運用されているか、検証してみる必要があるでしょう。被評価者(評価される部下)の人数の妥当性や評価者の評価スキルの現状も精査し、評価者研修などの管理職教育も再度徹底する必要が出てくる場合もあります。

毎年、昇格・昇進に悩んでいる

 この場合は、例えば以下の通りです。

【建て前・現象】
・定期昇給や昇格は毎年実施しているが、社員からは不満の声が絶えない。
・そうはいっても、人件費をやみくもに上げるわけにはいかない。
・中途採用の際にはいい人材には高給を出さざるを得ない。その結果として、給与のバラつきや格差が生じてしまっている。
・年功で昇給させてきたので、ベテラン社員が高給なのは仕方がない。

 しかし、本当のところは、次のようなものです。

【本当の理由】
・そもそも給与ポリシーが曖昧。そのうえ賃金テーブルが整備されていない。あるいは、テーブルはあるものの運用が正しくなされていない。
・適正人件費率や賃金支払能力について、これまで客観的に測定したことがない。
・給与のバラつきや格差を放置している。

 このような場合には、まず社としての明確な賃金ポリシーを確立するとともに、賃金テーブルを整備して賃金秩序を確立し、昇給・昇格ルールに基づく厳格な賃金管理を実践していくことが求められてきます。