いい人材が採用できない

 企業にとっていい人材が採用できるかどうかは、とても重要なポイントです。特に中小企業にとっては、いわば死活問題。しかし、中小企業経営者の多くは、優秀な人材が採れない理由を次のように考えることが多いのではないでしょうか?

【建て前・現象】
・うちは、有名企業じゃないから、大企業に負けてしまっても仕方がないんだ。
・面接の時にはいい人材だと思って採用したが、入社させたらちょっと期待外れだった。
・うちは中小企業だから、採用オファーを出しても断られることが多いんだ。

 しかし、真因は次のようなところにある場合が多いのです。

【本当の理由】
・会社の理念や経営者の思いがきちんと伝わっていない。そもそも、そういったものが存在しない。
・外部の採用エージェントに任せきりのキャッチコピーで募集しているので、会社が真に求める人材像が明確に伝わっていない。
・採用の際の雇用条件や職務要件が一定していない。
・面接の際の判定基準がない。面接官によっても主観で判断するため、採用基準がいつもブレている。

 上記のような企業の場合には、企業が求める人材像の重要性を再認識すべきでしょう。

いい社員が辞めてしまう

 この現象も、中小企業の経営者にとっては、悩ましい問題ですね。これも多くの場合、次のように考えるのではないでしょうか?

【建て前・現象】
・業界内での当社の給与水準が少し低いようだ。しかし、人件費はこれ以上増やせない。
・同業他社や大企業に人材を盗られてしまう。
・まぁ、転職ブームだから仕方ないか…。

 しかし、これも真因は、次の通りです。

【本当の理由】
・社員は、給与より評価に不満を抱えている。
・給与が社員の間でバラついていて、職責に応じた給与水準になっていない。
・会社でのキャリアが見えないので、自分の将来に不安を感じてしまう。
・会社は本当に社員を大切にしているのか? 特に教育や成長機会の提供、福利厚生面での配慮など。
・職場の人間関係や雰囲気が悪い。
・尊敬できる上司がいない。

 社員の不満の原因を探ってみると、給与水準そのものというよりも、人事評価の結果や上司・部下・同僚などとの人間関係に起因している場合が多数を占めています。特に上司との関係が職務満足度に与える影響はかなり大きいといえます。