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うつ病プロフェッショナル・セミナー 「ストレスチェック・うつ病診療の実際」開催 パネルディスカッション報告

2016.10.12   21世紀医療フォーラム取材班

2016年7月31日(日)、東京・海運クラブにおいて、プライマリーケア医・産業医のためのうつ病プロフェッショナル・セミナー「ストレスチェック・うつ病診療の実際」が開催された。
本シンポジウムでは、プライマリーケア医・産業医を対象に、ストレスチェック制度のポイント、実施のコツを学ぶと共に、うつ病の診断、抗うつ剤の処方、さらにプライマリーケア医・産業医、精神科医との連携の具体策について明らかにされた。この中で、プログラムの最後に行われたパネルディスカッションについて報告する。
(構成:21世紀医療フォーラム取材班)

開催概要
会 期 2016年7月31日(日) 12:00〜17:30
会 場 海運クラブ(東京都千代田区平河町2-6-4)
主 催 うつ病リワーク推進協議会
講 演 日本医師会 東京都医師会
特別協賛 塩野義製薬株式会社
プログラム
基調講演
職場におけるうつ病対策
国立精神・神経医療研究センター名誉総長 樋口輝彦氏
 
講 演 1
ストレスチェック制度導入の意義と課題
産業医科大学名誉教授 社会医療法人北九州病院・北九州古賀病院院長 中村純氏
 
講 演 2
産業医からみたストレスチェック制度活用とその課題
新日鐵住金株式会社 君津製鐵所 総括産業医 宮本俊明氏
 
講 演 3
うつ病治療の実際〜うつ病の診たて、不安障害の見分け方
東洋英和女学院大学教授 横浜尾上町クリニック院長 山田和夫氏
 
講 演 4
ストレスチェック制度における産業医と精神科医との連携
六番町メンタルクリニック院長 野村総一郎氏
 
パネルディスカッション
ストレスチェック制度を活かすプライマリーケア医、産業医と精神科医の連携
座長:山田和夫氏
パネリスト:樋口輝彦氏 中村純氏 宮本俊明氏 山田和夫氏 野村総一郎氏 西松能子(あいクリニック神田理事長 立正大学大学院教授)
 

ストレスチェックで顕在化するメンタル不調群
対応するリソースと対処法、その展望について

パネルディスカッションの冒頭、あいクリニック神田理事長 立正大学大学院教授の西松能子氏は、ストレスチェックが表出する対象者とはどのような人たちか、これに対応するリソースを産業医、精神科医は持っているのか、その対処法、さらに今後の展望について提示した。これに対し、各講演者から次のような発言がなされた。

中村純氏
中村純氏

○中村純先生
私はメンタルヘルス対策の委員として、ストレスチェック制度の構築に加え、宮本先生が話された4つのケアについても当初から関与してきて、精神科医として責任を感じている。もともとこのストレスチェック制度は長妻厚労大臣の時代に、うつ病の早期発見を目的に出されたものであり、精神医療から見ると理解しやすい、つまり二次予防だ。但し、精神科医は一次予防のエビデンスを持っているかというと、確固たるエビデンスはないと考えている。

また、ストレスチェックそのものについても、なかなか難しい問題がある。今後、医療経済を考える上で予防は極めて大事だが、精神医療の側からするとストレスチェック制度は随分距離のあるものになった。これからも精神科が関与することになれば、教育研修の中でうつ病の啓発は可能だが、産業医にはより精神医療を理解してもらうことから始めなければならないと思っている。