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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える病院と研究所、企業を結ぶオープンイノベーション 新しい国循を臨床研究のメッカに

病院と研究所、企業を結ぶオープンイノベーション 新しい国循を臨床研究のメッカに

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター理事長 
小川久雄 氏 第2回

2017.02.23 取材:21世紀医療フォーラム事務局長 阪田英也 構成:同取材班 但本結子
小川久雄 氏
小川久雄(おがわ ひさお)氏
1953年生まれ。1978年 熊本大学医学部卒業。同年、熊本大学第二内科入局。1981〜1984年 国立循環器病センター(現 国立循環器病研究センター)にレジデントとして勤務。1984年 熊本大学循環器内科。2000年熊本大学循環器内科学教授。2011年〜2015年 国立循環器病研究センター副院長兼任。2016年より現職
○受賞
2013年 井村臨床研究賞
2016年 日本医師会医学賞
○所属学会
日本循環器学会代表理事(2014年4月~2016年6月)
日本心臓病学会理事 日本脈管学会副理事長 日本医学会連合理事ほか

国立循環器病研究センターは、心臓病や脳卒中などの循環器病を対象とする高度専門医療研究施設として1977年に設立され、2010年に独立行政法人へと移行。3年後の2019年には吹田市操車場跡地へ移転する予定で、同センターを核とした医療クラスター「北大阪健康医療都市」、愛称「健都(KENTO)」は、循環器病分野の予防・医療・研究で世界をリードする地域を目指す。

50年に一度といわれるこのビッグプロジェクトには研究や治療、人材育成に加え、民間企業との連携も求められるが、その難しい舵取りを任されたのが、同センター新理事長の小川久雄氏である。

連載5回の第2回は、新病院の概要やコンセプト、レジデント生活、さらに熊本大学の循環器内科時代などについて、引き続き小川久雄氏にお話を伺った。

国立循環器病研究センターを核とした
総面積30haの医療クラスター

新病院についてのお話が出ました。あらためて、その概要について教えてください。

小川 新しい病院は幅80m、長さ270m、恐らく日本最大規模になるはずです。そして、その北には4haの敷地に健康・医療関係の企業や大学、研究機関を集積したイノベーションパークを設け、病院横には吹田市民病院や医療施設等を配し、総面積30haの医療クラスターを形成します。ナショナルセンターが手がける地区開発としては最大・最後のプロジェクトといわれ、計画が進むにつれてやりたいことが出てきて胸が躍りますが、一つひとつを確かにしながら実現していきたいと考えています。

国立循環器研究センターは、新しく生まれ変わります

新しい国循の目玉であるオープンイノベーションセンターについて、詳しくお聞かせください。

小川 国循のように心臓血管部門と脳血管部門を併設し、心臓と脳、それぞれの専門家が連携して治療にあたる医療施設は世界でも類を見ません。私自身も臨床家ですから、病院の心臓カテーテル室やハイブリッド手術室にも興味は尽きませんが、新たに設けるオープンイノベーションセンターは前理事長の橋本先生が考えたコンセプトです。企業と研究所と病院の間を結び、場合によっては大学の研究者が来て研究をする。研究の成果をオープンイノベーションセンターで得て、すぐに病院で活かす。その橋渡しが役割です。

オープンイノベーションセンターは約1haという広大なスペースがありますが、それで足りないときには、その横に同じく4haのイノベーションパークを設けるので、両輪で取り組めばまさに臨床研究イノベーションのメッカになります。

研究者と医療者の垣根を越えた医療技術や医療機器の開発ができますね。

小川 その通りです。海外ではオープンイノベーションが活発に行なわれていますが、日本もそうした形に変化しなければ遅れてしまいます。研究者も医療者もface to faceで協働すれば、「これは治療に使えないか」「病院で活かしてみよう」といったように、新しいアイデアがどんどん膨らむはずです。

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