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トップページ医療を変える「これからの心臓病医療を考える会」医療政策提言2017 記者発表 第4回

「これからの心臓病医療を考える会」医療政策提言2017 記者発表 第4回

2018.07.06 21世紀医療フォーラム取材班

5月25日(金)13:00〜14:00、東京・厚生労働記者会において、日本循環器学会協力のもと、「これからの心臓病医療を考える会」医療政策提言2017の記者発表が行われた。今回発表する医療政策提言は、2016年12月に取りまとめられた日本脳卒中学会、日本循環器学会および関連19学会による『脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画』の主旨を踏まえ、特に循環器病領域(心臓病領域)における具体的な取り組みに言及したものである。第4回は、最後のプログラムである質疑応答についてリポートする。

開催概要

○日 時 2018年5月25日(金)13:00~14:00
○会 場 厚生労働記者会(東京都千代田区霞ヶ関1-2-1 中央合同庁舎5号館 9F)

出席者

〇「これからの心臓病医療を考える会」
座長:神戸市民病院機構理事長 橋本信夫 氏
副座長:国立循環器病研究センター理事長 小川久雄 氏

〇各ワーキンググループ(WG)座長
WG1「患者本位の心臓病医療とは~Value Based Medicine」
座長:医療法人社団葵会 南八王子病院副院長 新 博次 氏

WG2: 「心臓病医療の地域における連携」 
座長:筑波大学医学医療系循環器内科学 教授 青沼和隆 氏

WG3:「心臓病医療の専門性からみる連携」
座長:東邦大学医療センター大橋病院循環器内科 教授 中村正人 氏

WG4:「心臓病予防と増加し続ける心不全に対する治療」 
座長:国立循環器病研究センター理事長 小川久雄 氏

〇一般社団法人 日本循環器学会
日本循環器学会代表理事 東京大学大学院医学系研究科循環器内科学 教授  小室一成 氏

日本循環器学会理事 奈良県立医科大学第一内科学教室 教授 
これからの心臓病医療を考える会委員 斎藤能彦 氏

プログラム

1.これからの心臓病医療を考える会とは:橋本信夫 氏
2.提言1:国民の心臓病に対する関心を高め、理解を促進する:新 博次 氏
3.心不全の予防とステージ:斎藤能彦 氏
4.提言2:新たな心臓病医療の体制(地域連携)を構築する:青沼和隆 氏
5.提言2:新たな心臓病医療の体制(専門性連携)を構築する:中村正人 氏
6.提言3:『脳卒中・循環器病対策基本法』制定を実現する: 小川久雄 氏
7.脳卒中・循環器病対策基本法案の国会提出について:小室一成 氏
8.質疑応答

◯ 質問4
予防の5カ条は、年齢的にはいくつぐらいから始めると良いということはあるのか。

回答:小室氏

血圧が高い人は多く、それが非常に高いとすぐ心不全になりますが、通常は10年、20年のスパンで徐々に心臓に負担がかかって発症するため、40歳でも50歳でも、やはりきちんとコントロールすることが重要です。

高血圧が20年も続いて、60歳になってから予防するのでは遅い。もちろん、いくつになってもコントロールはした方がしないよりは良いですが、そうした意味でも、どの年代であっても同じであり、若い頃から良い生活習慣を身に付けることが極めて大事です。

◯ 質問5
提言の中に検診の話があった。日本ではコホート研究をやっているが、海外では検診をすると心不全が早めに見つかるという調査はあるのか。

回答:斎藤氏

検診ベースでそういったものは明確にはわからないが、大きなポピュレーションスタディという社会的な調査を行なった時に、例えば心不全の発症率が何%で、それに対するリスクは何%であるといった研究はあります。日本においては全国規模の研究がないのが現状で、現在のところ、心不全になった人はこうしたリスクが大きいという後ろ向きの研究が行われています。

海外においても、ポピュレーションベースでは何%の人が心不全だったということはわかっています。それから心筋梗塞になる人のリスクという意味での研究はありますが、検診をしたから減ったというところまで踏み込んでいないと思います。

◯ 質問6
検診でこうした検査を導入した方が良いとなると、一般的に企業や自治体が検診をやっているケースが多いので、そうしたところへ働きかけていくのか。

回答:斎藤氏

検診を強調しましたが、これはもう少し広く言うと、一般の非専門医、実地医科の先生にも同じように啓発していく必要があると考えています。心不全、循環器の専門医は、この人がステージBになってしまったのか、あるいはステージCに進んでしまったのという診断はしやすいですが、非専門医にはステージBなのか、Cなのかの診断が難しいと思います。ここで言う非専門医は、一般内科、それから内科の専門でなくても、実地医科として活動されている先生方、診療されている先生方を対象に、こういったバイオマーカーを使うことの啓発は重要です。

また、BNPという血液検査で心不全の早期発見ができることを、一般の方々に広く知ってもらうためには、やはりメディアの力も必須です。これに対する表裏一体の科学的なデータは同時に採っていくことになりますが、BNP検査が現在あるものでは最も早期発見に広く利用できるものであることは確かです。マスコミの皆さんからも、ぜひそのように啓発をお願いしたいと思います。

第4回終わり(第5回に続く)

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