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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える保険と投資で支える健康長寿ビジョン 「健康と経営を考える会」シンポジウム開催 第2回(連載3回)

保険と投資で支える健康長寿ビジョン 「健康と経営を考える会」シンポジウム開催 第2回(連載3回)

2015.07.02 取材:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子 文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局長 阪田英也

本年6月10日(水)、東京・ヤクルトホールにおいて、「健康と経営を考える会」が主催する『「保険」(データヘルス計画)と「投資」(健康経営)で支える健康長寿ビジョンを皆で考えよう!!』と題するシンポジウムを開催した。
連載3回の第2回は、産業医科大学教授産業医実務研修センター長の森晃爾氏、日本人間ドック健康協会副理事長の那須繁氏、ミナケア代表取締役の山本雄士氏によるショートプレゼンテーションをリポートする。

開催概要

○日時:2015年6月10日(水)14時~17時
○会場:ヤクルトホール

○プログラム:
開会挨拶:ミナケア代表取締役 山本雄士氏
基調講演①:厚生労働省保険局 局長 唐澤剛氏
基調講演②:経済産業省商務情報政策局 局長 富田健介氏

○パネルディスカッション
ショートプレゼンテーション①:産業医科大学教授 産業医実務研修センター長 森晃爾氏
ショートプレゼンテーション②:日本人間ドック健康協会 副理事長 那須繁氏
ショートプレゼンテーション③:ミナケア代表取締役 山本雄士氏

○ディスカッション
座長:医療法人社団同友会理事長 高谷典秀氏
パネリスト:
厚生労働省保険局 総務課課長 大島一博氏
経済産業省商務情報政策局ヘルスケア産業課 課長 江崎禎英氏
産業医科大学教授 産業医実務研修センター長 森晃爾氏
日本人間ドック健康協会 副理事長 那須繁氏
ミナケア代表取締役 山本雄士氏
ローソン顧問 鈴木 清晃氏
すかいらーくグループ健康保険組合 常務理事 酒匂堅次氏

産業医科大学教授 産業医実務研修センター長 森晃爾氏
産業医科大学教授 産業医実務研修センター長 森晃爾氏

健康経営の実践には、体制の整備が不可欠

■ショートプレゼンテーション①
産業医科大学教授 産業医実務研修センター長 森晃爾氏

健康経営を可能にする体制基盤を構築するには、健康が大切だと漠然と認識するのではなく、社員の健康を経営の基盤として位置付けることが健康経営であるという共通認識を持つ必要がある。健康経営の実現には、「経営理念・方針」「組織体制」「制度・施策実行」「評価・改善」「法令順守・リスクマネジメント」が不可欠だ。特に土台となるのが、法令順守・リスクマネジメントであり、長時間労働が日常化している職場で運動させようとしても、実現性は低い。

健康経営の取り組みの優先順位は、「法令順守」「安全配慮義務履行」「社会的責任」「戦略的健康投資」で、これをしっかり抑えることが重要だ。法令順守・リスクマネジメントは、ディフェンス的なプログラムであり、健康増進・活力の向上は、オフェンス的なプログラムで、この両方のバランスが大切である。

ただ、法令順守・リスクマネジメントは簡単なことではない。労働安全衛生法の改正が頻繁に行われ、企業内でこの仕事が増えている。しっかりとした対応をするためには、以下の点を踏まえた体制基盤を確立する必要がある。

・健康を管掌する役員のように、意思決定レベルの人が健康管理に関与すること。
・優先順位の判断や倫理的な配慮ができる体系的な健康管理研修を受けた専門家が関わること。
・健康経営担当部門が設けられ、専門的に人材や予算が確保されること。

データヘルス計画の実効性を高めるためには、健保組合と企業のコラボレーションが重要だが、企業と健保組合の立場が違い、取り組む優先順位も異なるため、両者が話し合ってデータヘルス計画を作成することが望ましい。その際、計画に盛り込む指標は、企業・健保組合のそれぞれの視点に立ったものが必要で、両者が持つデータを解析した上で、企業側の評価指標と健保側の評価指標を選定していくべきだ。

また、健康投資の回収が重要だが、投資には長期的な健康問題を解決するための長期と短期の投資があり、それぞれ使う指標は異なる。この2つの指標を、どうバランスするかという視点も重要になる。

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