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人を組み替える

2016.12.22

「自信に満ちた男性」になれるショートカット術

西 ゆり子

エレガントな〈手抜き〉

リーダー ファッション 身体

エレガントな〈手抜き〉
男性が魅力的に見えるのは、スーツの機能を生かした「しぐさ」にあるというスタイリストの西ゆり子さん。さらに、自信に満ちた雰囲気はたった二つの動作だけで醸し出すことができるとも。誰でも今すぐできる、その意外なハードルの低さに、思わずトライしてみたくなります。

スーツの機能を生かした「しぐさ」こそが、美しさを呼ぶ

気温が下がるとともに、フォーマルなパーティーの機会も増えてきます。仕事柄、政治家や経営者の方々が集まる会に参加することも多いのですが、暗い色のスーツ姿で会場が埋まる中、どこにいってもなぜか皆の目を引く華やかな男性がいるものです。

特別イケメンというわけでもなく、特別派手な格好をしているわけでもないのに……。なぜだろうとあれこれ観察した結果、共通した特徴があることが分かりました。彼らはひとえに、「スーツ」を美しく着こなしていたのです。

男性ファッションはもともと、確固たる「目的」のもとに生まれたもの。例えばトレンチコートは、第一次世界大戦中のイギリス軍がヨーロッパの寒さにも耐えうる軍用コートとして開発したのが起源。ですから、その装いが最も美しく見えるのは、本来の機能を生かした動きにほかなりません。

軍服や農民の作業着が発祥とも言われるスーツは、実は激しく、オーバーな動きを得意としています。つまりオーバーアクションなほど、着る人を美しく見せてくれるというわけです。

特に際立つのが、腕を動かすとき。例えば飲みものを取るにしても、腕を手前に出して最短距離で取るより、腕を大きく伸ばしながら、大きく弧を描くように回してグラスにたどり着くほうが、不思議とスマートでエレガントに見えるものです。知り合いを見つけて手を振るにしても、顔の近くで手首から上を動かすより、腕全部を使って大げさに振ると男っぽくてなぜかカッコイイ。やはり、腕をしっかり動かすための服という機能美がそう見せているのでしょう。

同様に、座るたび、立つたび、その都度ジャケットのボタンを開け閉めしている姿も、とてもダンディーで美しく見えます。これは「着席時以外はジャケットのボタンを留める」というれっきとしたルールにのっとっているから。ただし、一番下のボタンは常に外しておきます。このようなルールに沿って着るだけで、スーツ姿は格段に美しく、引き締まったものになります。

男のしぐさは「自信」に裏付けられ、育てられる

どんなに理屈に合った動きだとしても、「これがないと意味がない」というものがあります。もうお分かりですね。そう、「姿勢」です。頭から尾てい骨まで一直線にピンと伸びた「良い姿勢」というのは、それだけで自信にあふれ、人を呼ぶオーラを放ちます。経験上、姿勢の良い男性は大抵、自分に自信を持って行動しているように思います。良い姿勢は心に落ち着きとゆとりを生み、それが自信へとつながる。自信は男性を魅力的に見せる。こうやって相乗効果が生まれていくのですね。

ではここで、「自信に満ちた男性」になれるショートカット術をこっそりお教えしましょう。まずは大股で歩くこと。大股で歩くと人は身体をまっすぐに伸ばすようになります。すると姿勢が良くなりますね。さらに、一つひとつの動作をゆっくりと行うこと。そうすることで呼吸が整い、心身ともに余裕が生まれます。不安や焦りが消え、物ごとを前向きに考えられるようになり、自分の可能性を信じられるようになる……。まさしく健全な自信が手に入るわけです。こうやって「着る人の力」を磨くことも、おしゃれには欠かせない要素だと思います。

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エレガントな〈手抜き〉

社会はますます“手抜きを許さない”方向へと進み、絶え間なくリスク回避のストレスに追われています。逃げ道はないのか。小さな組織の未来学では別の選択肢を検討してみます。成果を上げるプラスの「手抜き」とは何か、ヒントが見えてくるかもしれません。この特集の終わりには「エクセレントな手抜き」にまつわる調査報告をメールマガジンでお届けする予定です。

プロフィール

西 ゆり子 (にし ゆりこ)

日本を代表するトップスタイリスト。スタイリスト集団コンテンポラリー・コーポレーションを主宰。スタイリング業界の草分け的存在で、映画やドラマ、バラエティ、歌番組、CMなど八面六臂の活躍。俳優や人気タレント、文化人からの指名が絶えない。また、企業の社員研修や講演会なども手がけ、さらに活躍の幅を広げている。