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未病対策のカギは「薬剤師の介入」、神奈川県の実証から見えたこと

伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス【2017.4.7】

ますます重要になる個人の健康管理。一方で、意識や行動の変容をどのように促し、継続性をどう確保するのかという難題に多くのプレーヤーが試行錯誤している。この課題を解決するカギは、人の介在、とりわけ薬剤師の介入にある─。そんなデータが、神奈川県の実証から見えてきた。

 自分の健康は自分で管理する――。その重要性に対する社会の認識は、ここ数年でにわかに高まってきた。個人が自分の健康を管理するためのツールも続々と登場している。ウエアラブル活動量計など個人のバイタルデータを測定するデバイスやPHR(personal health record)サービス、医療・健康関連のスマホアプリなどがそれだ。

 しかし、個人による健康管理には大きな課題がある。意識や行動の変容をどのように促し、継続性をどう確保するのかという点だ。実際、健康管理ツールを提供するプレーヤーなどは、試行錯誤を繰り返しながらその課題の解決に挑んでいる。

 こうした中、ある実証から興味深い結果が見えてきた。個人の健康に対する意識や行動の変容、そして継続には、人の介在、とりわけ薬剤師の介入が有効であるというデータだ。

健康状態を可視化

 この実証を実施したのは神奈川県。同県が提供する医療・健康情報管理アプリ「マイME-BYO(未病)カルテ」を使って行われた実証である(図1)。

図1 マイME-BYOカルテの画面イメージ
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 神奈川県は現在、「未病」というコンセプトを掲げ、「未病を改善する」取り組みに注力している。未病とは、心身の状態を“健康”と“病気”に2分するのではなく、グラデーションのような連続的変化として捉える考え方だ。

 「未病を改善する」というのは、具体的には、食事や運動などの改善を促すことで疾病発症や重症化を防ぐ取り組み。それには、個々人が現在どのような健康状態なのかを可視化する必要がある。そこで神奈川県が2016年3月に始めたのが「マイME-BYOカルテ」である。

 マイME-BYOカルテは、個人に関わるさまざまな健康情報を見える化するツール(図2)。パソコンやスマートフォンからアクセスできる。具体的には、身長や体重、血圧などの体の状態や、歩数など日々の活動量、予防接種や健康診断の記録ができ、画面上でこれらのデータを一覧化することも可能だ。

図2 マイME-BYOカルテの概要図。現在は身長や体重、血圧などの体の状態や服用薬、ワクチン、健康診断などの情報を管理・閲覧することが可能。民間企業が提供する6つのアプリケーションとも連携している(図:神奈川県の資料を基に本誌が作成)
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 民間のアプリケーションとの連携も図っている。2017年1月末現在、グッドサイクルシステムの「ファルモお薬手帳」と日本調剤の「お薬手帳プラス」、ファーマみらいの「けんこうサポートサービス」の3つの電子お薬手帳、エムティーアイが提供する健康管理アプリ「CARADA」と母子手帳アプリ「電子母子手帳」、疲労科学研究所が提供するストレスチェック「疲労・ストレス測定」の6つのアプリと連携している。

 利用できるのは、神奈川県に住む人と通勤通学で神奈川県を利用する人。2017年1月時点で、「7000人が登録している」(神奈川県 ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部室 ヘルスケアICTグループ 主任主事の上野哲也氏)という。

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