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北海道の過疎4自治体がタッグ、官民一体で遠隔健康支援事業

喜茂別町、島牧村、積丹町、ニセコ町

赤坂 麻実=日経デジタルヘルス【2017.4.3】

「日経デジタルヘルス」2017年3月23日付の記事より

 北海道の過疎地では、離れた位置にある4つの自治体が、民間事業者と共同で保健事業を開発・実施している。社会福祉法人渓仁会 法人本部ヘルスケア事業推進室 室長の細田高氏が、「ヘルスケア産業の最前線2017」(2017年3月3日、主催:経済産業省)の第2部として開催された「地域を支えるヘルスケアサービス事業者の事例紹介」に登壇し、官民一体の健康支援事業について講演した。

 渓仁会と共に官民一体の遠隔健康支援事業に取り組んでいるのは、喜茂別町、島牧村、積丹町、ニセコ町の4町村。いずれも過疎化と高齢化が進んでおり、例えば、喜茂別町の人口は約2300人で、高齢化率は38%に上る。同町の保健師(常勤)は2人だ。

 4町村は、高齢化に伴って医療費や介護費が増大する一方、人手(自治体保健師)が不足しているため、健康づくりの施策が行き届かない状況にある。また、人口が少なく、市場性がないため、民間事業者の参入もない。「特定健診の受診率は低く、健診後の特定保健指導も行き渡らないなか、一般住民に対する健康づくり施策がほとんど出来ていない」(細田氏)と厳しい状況だ。

講演する渓仁会の細田高氏
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 そこで、自治体保健事業と棲み分け、同事業を補うような健康支援事業を官民一体で開発・提供することとした。複数自治体が連携することで人手不足を補うと共に、ICTを用いて効率化する。対象にするのは、74歳以下で保健指導の対象ではない人と、75歳以上で介護予防事業の対象ではない人だ。

 4町村は協議会を設立し、医療法人や社会福祉法人のリソース・ノウハウを導入して健康支援プログラムを開発・提供する。年に2回の定例会議で事業の効果も検証していく。広域連携健康支援拠点は喜茂別町に設け、同拠点には渓仁会から保健師の資格を持った健康相談員を配置した。各自治体では、集会所などで活動する健康づくりの自主サークルを形成。協議会は、集団向けプログラムで対応できるところは、サークルに対してプログラムを提供することで事業の効率化を図る。

 サークル向けのプログラムは、万歩計を貸し出し、数値を各自がノートに書き込んで、2週間に1回、集会所で歩数を確認し合うというもの。その際、血圧も参加者同士で測定する。個別プログラムでは、広域連携拠点の健康相談員が現地を訪ねて、参加住民と面談する。年に2回ほど実施し、自治体保健師と協力して体力測定も行う。

 複数自治体合同で開催する「ヘルスツーリズム」プログラムも開発した。日帰り旅行の形を取り、ニセコ町と積丹町、喜茂別町と島牧村などの組み合わせで実施する。生活習慣予防をテーマにした健康教育講演会とバス移動や食事、買い物をセットにしている。

 また、広域連携拠点と各地域の集会所をテレビ電話でつなぎ、健康相談員が生活習慣病のリスク群と面談する遠隔プログラムも2週間に1回の頻度で実施。健康運動指導士によるWeb(スカイプ)運動教室も行っている。

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