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事例研究

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規則で縛らない「図書館」に人が集まる――大和市の複合施設「シリウス」

オープン5カ月弱で100万人、“市民の居場所”目指す

茂木 俊輔=ライター【2017.4.26】

保留床に文化ホールで2つの課題に対応

 大和市文化創造拠点「シリウス」の整備経緯には、2つの流れがある。

 一つは、「大和駅東側第4地区」と呼ばれていたこの地区の再開発だ。地元では1990年代から再開発に向けた検討が進み、2006年2月に都市計画決定、翌07年3月に再開発組合の設立認可に至った。地区内には市も土地の権利を所有していたことから、再開発事業に地権者として参画。「分譲マンションを中心とする当初の計画では、市が再開発ビルの1フロアを取得し、市民交流センターに充てる予定だった。ところがその後、建設資材費の高騰やリーマンショックを引き金とする不動産市場の低迷から、再開発組合は事業計画の見直しを迫られることになった」と、柴田氏は振り返る。

シリウスが整備された「大和駅東側第4街区」の位置(資料:大和市)
[画像のクリックで拡大表示]

 もう一つは、芸術文化ホールの整備という行政課題である。「大和は文化施設の整備水準が低く、(人口20万人以上の自治体が指定を受けられたかつての制度である)特例市の中では、市民1人当たりの面積や客席数は最低ランクだった。定員600人規模のホールを備えた旧生涯学習センターはあったが、開設が1972年と古く、老朽化が著しかった」(柴田氏)。こうした事情を背景に、市は2007年11月に「(仮称)やまと芸術文化ホール基本構想検討委員会」を設置。同委員会は翌08年10月、「大和市に望まれる芸術文化ホールについて」と題する提言書を市長に提出していた。

 これらの流れの中で、再開発事業で新たに生み出される保留床を市が購入し、そこを公益施設に充てるスキームが提案された。再開発事業の成立と芸術文化ホールの整備という2つの課題を同時にクリアする提案だ。市がもともと持っていた土地の権利を変換して取得できる権利床と合わせれば、市で保有する床面積は再開発ビル全体のおよそ9割に達する。その提案を再開発組合が09年11月に正式に受け入れ、再開発計画は再び動き出し、再開発ビル「YAMATO文化森」が建設された。

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