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地域経営を4段階に整理、自立の道を探る――埼玉県でニュータウン研究

彩の国さいたま人づくり広域連合「平成28年度政策研究成果発表会」リポート

赤坂麻実=ライター【2017.3.21】

「ニュータウンを持続可能な街にするためのアイデアを見つければ、他地域の地域経営にも適用でき、県や国の未来を考えるカギになる」――。埼玉県と県内全市町村が参画する「彩の国さいたま人づくり広域連合」は、県内のニュータウンをケースに、地域が自立していくためのプロセスを4段階のステージに分類・整理した。

「超高齢社会の包括的タウンマネジメント」研究チームのコーディネーターを務めた藤村龍至氏(写真:赤坂 麻実)
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 都心部のベッドタウンとして発展した埼玉県では、75歳以上の人口が2025年に2010年比で2倍以上になる見込みだ。この伸び率は全国一であり、全国に先駆けた取り組みが求められている。この課題が先行しているのが、70~80年代に数多く開発されたニュータウン。限られた地域に、特定の年代の人口が一斉に流入し、街の老朽化と住民の高齢化が進んでいる。

 そこで、埼玉県と県内全市町村が参画する「彩の国さいたま人づくり広域連合」は、超高齢化を迎えるニュータウンにおける地域経営機能を2016年度の研究テーマの1つに設定し、「超高齢社会の包括的タウンマネジメント」研究会として活動を行った。「ニュータウンを持続可能な街にするためのアイデアを見つければ、他地域の地域経営にも適用でき、県や国の未来を考えるカギになる」との考えから、地域が自立していくためのプロセスを整理。2017年2月10日に埼玉県県民健康センターで成果を発表した。

 研究会の参画企業は武蔵野銀行、ローカルデザインネットワーク、NEC、富士通、都市再生機構。コーディネーターを、東京藝術大学美術学部建築科准教授で所沢市出身の藤村龍至氏が務めた。

地域経営の成長を4ステージに分類

 研究会は2016年5月に発足し、月1回程度の会合を持ちながら別途、県内9つのニュータウンでヒアリングやアンケートなどのフィールドワークをくり返した。地域経営の担い手や課題などの把握に努めた結果、共通する課題や発展の仕方が見つかったことから、研究会では地域経営の進展を4段階のステージに分類した。

地域経営の成長4段階(資料:彩の国さいたま人づくり広域連合)
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 ステージ1は住民組織が乱立している、横断的な対話が不足しているといった問題を抱え、まず関係者や関係組織が集える「場づくり」が必要な段階。

 ステージ2は、その「場」を組織にしていく段階。ステージ3はその組織が収益を上げるビジネス化の段階とした。

 そして、ステージ4は雇用を創出し、若い働き手の流入を含めた人口増が見られる段階で、千葉県のユーカリが丘や、米国の人気移住都市・ポートランドなどが当てはまる。

 埼玉県内ではステージ4の例はまだなく、ステージ3に鶴ヶ島第二小学校区などが当てはまるという。鶴ヶ島第二小学校区では、住民主体の防災組織活動がベースになって「支え合い協議会」が発足。NPO化した後、酒造メーカー社有地の管理を受託(ビジネス化)し、それを財源にサロンや声掛け運動などの地域活動をしている。支え合い協議会が「世話人」となり、医療機関や警察、消防も巻き込んで地域の「困っている人」を支援する連携網を構築している。

 研究会では、5つの地域を対象に、チームに分かれてフィールドワークや実験を行い、解決策を提案することにした。解決策を同様の地域に適用できるよう、高齢化率や駅からの近さなど、なるべく多様な条件になるよう、5地域を選んだ。このうち、白岡ニュータウンについての発表を中心にリポートする。

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