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「総合事業」への移行リミット迫る、そのとき介護事業所は?

伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス【2017.2.7】

「日経デジタルヘルス」2017年2月1日付の記事より

 2017年3月、介護事業が新たな局面を迎える。要支援者の訪問介護と通所介護が「介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)」として完全施行するのだ。これは、全国一律の介護予防給付で実施していたサービスを、市町村ごとに実施する総合事業へと移行するもので、2015年度の介護保険法改定以来、各自治体で段階的に進められていた。

 総合事業へ移行することで目指すのは、地域の特色に合わせた自治体中心の独自サービスの提供である。その先に見据えるのは地域包括ケアの形だ。

 年が明け、介護事業所の現状も垣間見えた。東京商工リサーチの2017年1月11日の発表によると、2016年に倒産した介護事業者は昨年の1.4倍の108件にのぼった。人手不足の慢性化や介護報酬改定を受け、業界内が淘汰されるフェーズに入ったとみられている。

 総合事業完全移行を目前に、介護事業所はどのような策を打ち出しているのだろうか。「はんしんいきいきデイサービス」の例を見てみよう。

鉄道会社が挑む介護事業の生き残り策

 はんしんいきいきデイサービスは、阪神電気鉄道が住み慣れた場所でいきいきとした生活を送ってほしいという思いから社内ベンチャーとして3年ほど前に設立。阪神阪急沿線の10の市町村でリハビリ特化型のデイサービスを提供している。

2016年12月15日に開催された「介護保険外サービス最前線セミナー~公的保険外サービスの活用と先進的取組み事例の紹介~」に登壇した阪神電気鉄道 新規事業推進室の石村康二郎氏
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 そのうちの1つ、大阪府茨木市は2016年4月に総合事業に移行し、要支援者の通所介護の単価が従来の8~9割に減額した。残りの9市町村のうち2つの市町村も、要支援者の通所介護の単価を現状から引き下げることを発表したという。要支援者への事業展開では採算がとれないため、「リハビリに特化した特徴を生かし、要介護3以上の中重度者に向けた事業を強化していく」(阪神電気鉄道 新規事業推進室 石村康二郎氏)考えだ。

 介護報酬に関しても厳しい改定が続いているため、介護保険内事業だけでは安定して利益を出すことが難しく、介護保険外事業は必須の検討事項だ」と石村氏は話す。同社がまず目指すのは、対象となる顧客層の拡大だ。

 新たな顧客層獲得に向けた取り組みの1つとして、要支援が必要になる前の層の獲得を狙い、アクティブシニア層を対象にした会員制のクラブも発足。カルチャー教室や団体旅行、介護サービスの取次ぎなどのサービスを提供している。65歳以上の高齢者を広くターゲットとすることで、「最終的に要支援・要介護状態になったときに自社のデイサービスを利用してもらえるような動線となれば」(石村氏)。

 デイサービスを提供する自社施設は、サービス提供時間外に一般市民への開放も行っている。しかし、この事業は軌道に乗っているとはいえないという。月額数千円で24時間いつでも使えるフィットネスクラブもあるなか、「使用時間が限定的でコストも極端に安くできるわけではないため」と石村氏は分析する。

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