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三井不動産やハウス食品などが地域と連携

「ローカルベンチャー・サミット」リポート(2)

加納美紀=ライター【2018.2.21】

市町村が連携、地方創生の核となる「地域での起業・新規事業(ローカルベンチャー)」を創出するためのプラットフォームとして発足した「ローカルベンチャー推進協議会」(事務局:NPO法人ETIC.)。成果発表会となる「ローカルベンチャー・サミット」では、協議会加盟の自治体と連携する有名企業・団体とのさまざまな連携についても事例が紹介された(関連記事)。

三井不動産と下川町が森林活用で連携

 地方創生交付金を受けた10自治体が地域での新たなビジネスづくりに取り組む「ローカルベンチャー推進協議会」。この事業では、地域での新たな起業家の発掘育成に加えて、都市部の企業との連携にも力を入れている。

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北海道下川町のスマートタウン構想を進める谷一之町長(写真:エティック提供)

 例えば、北海道下川町は三井不動産と連携して、持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みを始めている。下川町はソチ五輪ノルディックスキージャンプ銀メダリストの葛西紀明選手を始め、世界で活躍するスキージャンプ選手を数多く輩出するアスリートのまちでもある。しかし、町の面積の9割を森林が占め、人口は約3400人足らずで、人口減など地域課題を抱えている。そのため、町では「木を植える」「育てる」「伐採する」「活用する」という流れを一貫して行う「循環型森林経営」を確立し、政府から「環境モデル都市」「環境未来都市」の認定を受けるなど、積極的に街づくりの施策を実施し、持続可能な地域社会の実現を目指している。

 一方の三井不動産は、北海道の31市町村に約5000haの森林を保有し、北海道下川町にも約12haの森林を所有している。そこで、森林経営で日本でも最先端のシステムを構築している下川町との連携を決めた。

 谷一之・下川町長は「中核都市や日本橋などの街、スマートタウンでの三井不動産の取り組みに着目した。そのノウハウを取り入れ、下川町の暮らしの中に生かしていきたい」と話す。「スタートは行政でいいが、それだけでは継続性がない。民業と連携し、ビジネスとして事業を立ち上げて進めることで持続可能な仕組みを作って町民の暮らしを守りたい」(谷町長)。

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下川町との連携を進める三井不動産社会・環境推進室統括の中島孝氏(写真:エティック提供)

 三井不動産は、連携によって、自社森林の伐採や植林のスピードアップ、バイオマス発電などエネルギー事業の協業、林業のまちづくりへのノウハウの蓄積などを目指す。森林保全の取り組みをPRするノベルティ開発なども下川町とともに進めている。

 「三井不動産グループの“終わらない森づくり”のPRのために、保有している下川町のトドマツの葉から精油を抽出し、ノベルティを作って配布している。また、下川町のネーミングライツ募集にも応募し、これまで以上に積極的に関わっていく。会社の社員研修を下川町で行い、森林保全の重要性を感じてもらうほか、“SDGs(持続可能な開発目標)未来都市”を肌で感じてもらうなど、実際に足を運び関わることでまずは社員の意識向上につなげていきたい」(三井不動産社会・環境推進室統括・中島孝氏)。

 また、下川町で地域開発に携わることができれば、三井不動産が得意とする都市部以外の、新しいエリア開発のノウハウも得られる。「将来的には他の自治体への横展開も視野に入れ、下川町で実験的な取り組みに挑戦していく」と中島氏は話す。

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