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堺市の大浜体育館建て替えPFI、大和リースらが落札

山田 雅子=ライター【2017.12.8】

大浜体育館建替計画の外観イメージ図(資料:堺市)
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大浜体育館建替計画のアリーナイメージ図(資料:堺市)
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大浜体育館建替計画の武道館イメージ図(資料:堺市)
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 大阪府堺市は、堺区大浜北の大浜公園内にある市営体育館、大浜体育館の建て替え事業を進めている。PFI方式で、武道館を併設した3000席を備えるアリーナに建て替える計画だ。2017年10月に総合評価一般競争入札を実施し、11月22日に大和リースを代表とする企業グループを落札者に決定。12月1日に選定の経緯や審査結果を公表した。

 この事業は、民間事業者が、新設する大浜体育館(以下、新体育館)の整備と運営に加えて、大浜公園内にある野球場、テニスコート、相撲場、および堺区内にある三宝公園野球場、浅香山公園野球場、土居川公園テニスコートの維持管理と運営を一体的に行うというもの。さらに、民間事業者は公園内に自らの負担で独立採算の自主提案施設も設置することができる。

 新体育館は竣工後、市に所有権を移し、民間事業者は指定管理者として新体育館と既存施設の維持管理、運営を担う。指定管理者としての運営期間は15年間だ。

 大和リースグループは、代表の大和リースのほか梓設計、熊谷組など設計、工事監理、建設を担う5社と、維持管理を担う東急コミュニティー、運営を担うルネサンスの計8社で構成。提案した事業コンセプトは、「大浜公園リライトプロジェクト」だ。大浜公園は1879年(明治12年)に開園し、かつては関西有数のレジャー地として賑わった歴史を持つ。コンセプトには「大浜公園にもう一度光をあてる」「かつての賑わいを取り戻す」という意味を込め、大浜公園全体のブランド価値向上に重きを置いた提案を行った。

 新体育館は地上2階建て、延べ床面積は、現体育館の1.5倍の1万2905m2の規模だ。観覧席は3048席。アリーナと観覧席、武道館のほかトレーニング室と研修室5室、キッズコーナーなどを備える。自主提案施設は、カフェと「あそびとスポーツの融合」をテーマとする、体を使って遊べる施設を計画している。新体育館の整備と15年間の管理運営にかかる費用を含めた落札価格は、79憶3227万8000円(消費税を除く)。堺市では、事業期間全体を通じた市の財政負担額について、従来手法と比較して約10.1%(約9.2億円)の縮減を見込んでいる。

 提案について検討委員会の講評では、体育館の建て替えにとどまらず、地域全体の活性化への視点が明確な点、特に市内の事業者や団体との連携のほか、海外観光客の誘客につながる提案がなされていることが優れていることなどを評価した。また、PFI事業やスポーツ施設設計の実績、競技者だけでなく来場者にも配慮した快適な空間の提案、および自主事業や自主提案施設の実現可能性の高さや具体性についても評価が高かった。

 今後は、基本協定の締結後、市議議会の決議を経て新体育館の整備を開始する。新体育館の引渡予定日は2021年1月、供用開始は2021年4月1日の予定だ。そのほかの既存施設も、新体育館の共用開始に合わせ、2021年4月1日から運営を引き継ぐ。

この記事のURL https://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/120500542/