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3日間のポケモン・イベントで経済効果18億円、鳥取砂丘に1日3万人

井出 一仁=日経BP総研 イノベーションICT研究所【2017.12.1】

鳥取砂丘でのイベントの様子(写真提供:Niantic, Inc.)
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 鳥取県は、鳥取砂丘を会場として11月24日~26日に開催したスマホゲーム「Pokemon Go」のイベントで、18億円の経済効果があったと明らかにした。内訳は、観光消費額が13億円、PR効果(広告換算額)が5億円(11月28日時点)。観光消費額は、県の観光客入込動態調査での平均消費額に、イベント参加者の人数を掛けて算出した。

 イベントの名称は「Pokemon Go Safari Zone in 鳥取砂丘」。県が主催し、ゲームを共同開発した米ナイアンティックと、ポケットモンスターのプロデュースなどを行う株式会社ポケモンが協力した。実態としては県の役割は交通渋滞対策やシャトルバスの運行、会場整備などであり、運営は2社が担当したが権利料の支払いは発生していない。イベント運営には、鳥取大砂丘観光協会、イオンモール鳥取北、ソフトバンク、NTTドコモ、NTT西日本、NTTブロードバンドプラットフォーム、KDDIも協力した。

 イベントの参加者数は約8万9000人。24日金曜日が約2万1000人、25日土曜日が約3万7000人、26日日曜日が約3万1000人だった。県では1日最大1万人、3日間で最大3万人の参加を見込んでいたが、約3倍の集客規模になった。ナイアンティック日本法人は、期間中に鳥取砂丘で1200万匹のポケモンが捕獲されたとしている。

 鳥取県は、Pokemon Goの国内サービスが始まった2016年7月に「鳥取砂丘スナ(砂)ホ・ゲーム解放区宣言」を発表。Pokemon Goのように位置情報を使って歩き回るゲームでも、砂丘では街中のような衝突などの危険が少ないことをアピールして、ゲーム愛好者の観光誘致に力を入れてきた。2016年8月には、ドワンゴの動画サービス「ニコニコ生放送」に県が協力して、ナイアンティックと株式会社ポケモンの公認の下、「Pokemon Go in 鳥取砂丘」という番組も流した。

 今回のイベント開催前の11月15日の定例記者会見で平井伸治知事は、県東部と中部の宿泊施設が満杯に近づき、西部でも8割が埋まるなど、「最近にはない集客イベントになる」との見通しを示していた。実際に宿泊施設は県内全域でほぼ満室になり、23日~27日の飛行機の東京-鳥取便の乗客数は、昨年比で10~15%増だったという。

 県は、事前の見込み客数の2倍、ゴールデンウィーク並みの1日2万人規模の人出を想定して交通規制やう回路対策を準備したが、参加者が見込みを大幅に上回ったことで渋滞が発生したほか、バスの待ち時間が長くなった。観光客の集客イベントとしては想定以上の成功を収めた半面、交通渋滞などで県民に迷惑がかかり警備や会場・駐車場整備などに課題を残した。

この記事のURL http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/113000536/