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藤沢市がスマートウェルネスの拠点づくり、ミサワホームが民間収益施設

小林直子=ライター【2017.11.24】

藤沢市藤が岡二丁目地区再整備事業の全体計画図(資料:ミサワホーム)
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民間施設と公共施設の機能イメージ(資料:ミサワホーム)
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事業スキーム図(資料:ミサワホーム)
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 神奈川県藤沢市が行うPFI方式による「藤沢市藤が岡二丁目地区再整備事業」において、門倉組(藤沢市・代表企業)、工匠(藤沢市)、三橋設計(東京都千代田区)、ミサワホーム(東京都新宿区)のグループは、10月末に藤沢市との間で基本協定を締結した。ミサワホームが発表した。同グループは、8月に3つの応募グループの中から最優秀提案者に選定されていた。提案価格は38億4378万9920円。来年3月の事業契約の締結後に再整備事業が本格的にスタートする。事業期間は、事業契約の締結日から2041年3月31日までを予定している。

 提案内容は、子育て支援、健康維持・介護予防、多世代交流の3つの観点から、多世代が安心して健康に暮らせるスマートウェルネスを実現する拠点施設を整備するというもの。藤沢市が2016年に策定した「ふじさわ『まち・ひと・しごと』ビジョン」の中の「高齢化率40%になっても都市と市民生活の質的低下を招くことなく、都市を『元気』に持続する」という方針を受けている。

 藤沢市藤が岡二丁目地区再整備事業は、「藤沢市公共施設再整備基本方針」(2014年3月)と「藤沢市公共施設再整備プラン」(同11月)に基づき、藤が岡二丁目地区の3000m2を超える敷地に建つ耐震性の低い老朽化した施設を解体し、安全性を確保するとともに、機能集約・複合化による施設数の縮減を目的としている。具体的には、「旧藤が岡職員住宅」および「旧市民病院看護師寮」の解体、「藤が岡保育園」の建て替え、保育園周辺に賃借している施設と同地域に不足している行政サービス機能を含めた複合施設として整備するというものだ。

 同事業において、民間事業者が保有し運営する民間収益施設を誘導することで入居予定の公共機能の補完、相乗効果による施設の魅力アップと世代間交流の機会の増加などを図る。さらに、民間事業者の資金、運営能力や技術力などのノウハウ等を導入し、運営方法を含め、より効果的かつ効率的なサービスの提供が可能となるPFI事業として構築することで財政支出の削減と平準化を行う狙い。

 今後、門倉組、工匠、ミサワホームが出資した特別目的会社(SPC)が、事業を実施する。施設整備終了後には、ミサワホームが民間収益施設を単独で保有して、クリニック、薬局、放課後等デイサービス、フィットネス、小規模多機能型居宅介護のテナントの選定を行うほか、地域向けイベントスペースについては運営に携わる予定。今回のPFI事業への取り組みを契機に、地域特性を踏まえた公的不動産の有効活用提案を積極的に推進し、地域に貢献できるまちづくりを目指す。

提案概要

■子育て支援

 公共施設として整備される保育園や放課後児童クラブのほか、発達障がいがある就学中の児童を対象にした学童保育「放課後等デイサービス」の開設や小児科クリニックなどを誘致し、多様な保育・子育てニーズに対応、誰もが安心して子育てできる環境を整備する。

■健康維持・介護予防

 地域住民が住み慣れた街で、元気で暮らし続けることができるように、小児科や内科、歯科といった複数のクリニックや薬局が入居する医療モールを整備。また、高齢者の在宅での生活継続支援を目的とした地域密着型サービスの小規模多機能型居宅介護も備えるほか、シニアを中心としたフィットネスサロンを開設して健康的なライフスタイルをサポートし、介護予防を図る。

■多世代交流

 公共施設に加えて、多様な機能を持った民間収益施設を併設することで、子どもから高齢者、障害者など様々な人々が自然と同じ空間にいる環境をつくる。また、敷地の南北にある道路を結ぶアーケードをつくり、随所にベンチを設けて利便性と交流を高める。さらに、多目的に利用できるイベントスペースを設け、自治会やボランティア団体、サークルなどと協力し、地域住民を対象にした催しなどを行うスペースとして、様々な交流が生まれる場所を提供する。

この記事のURL http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/111700523/