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最大3時間待ち、人気市営温泉の拡張で別府市が民間意見を募集

山田 雅子=ライター【2017.11.14】

別府海浜砂湯での入浴風景 (写真:別府市)
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別府海浜砂湯の位置(資料:別府市)
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想定する事業パターンとスケジュール(資料:別府市)
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 大分県別府市では、市営温泉「別府海浜砂湯」の拡張を検討中している。ゴールデンウィークや週末などの繁忙期には最大3時間の待ち時間が発生する人気施設で、拡張と施設の充実が急務となっていることから、市では、入浴施設だけでなく、付加価値のある施設整備、事業アイデア、事業運営手法などを検討するために、民間事業者から意見を求めるサウンディング型の市場調査を実施することにした。

 調査は、12月18日から27日にかけて実施。11月20日には、事前説明会と現地案内を実施する(申し込み締切は11月15日17時)

 別府海浜砂湯は、市北部にある海浜公園、上人ヶ浜公園内にある砂湯だ。砂湯とは、砂を掘った穴に、浴衣を着たまま横たわり、首だけを残して砂をかけてもらう特殊な温泉のこと。別府海浜砂湯は、一度に最大12人が利用できる砂湯設備を中心に、内湯、足湯、シャワー、休憩室を備えている。1986年にオープンした後、2002年に現在の施設にリニューアルした。

 別府温泉の観光客数が増加傾向にあるなか、別府海浜砂湯の入浴者数も増加を続け、2015年の入浴者数は過去最高の5.8万人に上った(2016年は熊本地震の影響で5.3万人に減少)。2002年のリニューアル時には、年間の想定入浴者数を3万人程度と見込んでいたが、すでに大幅に超えている状態だ。現在、施設は、ほぼ入浴料収入で年間約2000万円の収益がある。市営温泉のなかでも最も収益性が高いという。

 今回、砂湯設備の拡張により入浴者増が見込めるほか、待ち時間に利用できる入浴以外のサービスを提供することにより、市は、さらなる収益増を見込んでいる。さらに、隣接地の別府市美術館館跡地も含めて、民間資金を導入した有効活用を図る考えだ。

 事業地の広さは、別府海浜砂場部分が3687m2、旧別府市美術館部分が6880m2の計1万567m2だ。全国的に珍しい砂湯があり、収益性も高い施設の特性を活かし、収容力と収益力の両方を伸ばし、長時間滞在を可能とする施設へと整備する方針だ。具体的には、既存の施設の拡張のほか、露天風呂や土産物販売、レストランなど温浴施設としての付加価値を高め、砂湯に照明を設置するなど早朝や夜間の営業も可能とすること、大型バスが停車できる駐車場の整備などを挙げている。個室の更衣室やシャワー設備など、外国人観光客に対応した設備も整える。また、拡張工事中も、現行の砂湯設備は可能な限り営業を継続する方針だ。

 事業のスキームは、法人または複数の法人グループで構成するSPCが設計、整備、維持管理、管理運営を行うことを基本とする。例えば、現在の施設は指定管理者による営業を継続したまま、美術館跡地にPark-PFIなどの制度を活用して施設を拡張し、完成後は管理運営をするといった方式を想定している。事業者の公募は2018年度を予定し、2020年度の開業をめざす。

 このような方針を踏まえて、今回の調査では、事業方式や管理手法、事業実施体制といった事業の概要、施設の整備イメージ、民間活用の可能性、イニシャルとランニングを含めた事業費、想定される収支、スケジュール、そのほかの独自の提案などについて、対話を交わす。市は、美術館の解体も一連の事業に含めることを希望しており、その可否や条件についても意見を聞く。また、全体計画の平面図や施設の平面図、サービス内容や事業費の内訳など、可能な限り具体的な提案資料の提示も求めている。

 調査の結果は、2018年2月下旬に、市のホームページで概要を公表する予定だ。市は調査を通じて、民間事業者のノウハウを聞き、公募実施に向けた詳細の検討を進めていく。

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