低層部に豊島区庁舎がある「としまエコミューゼタウン」。2階に認可保育所を設置する(写真:浅田 美浩)
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 東京都豊島区は9月7日、待機児童対策の一環として、2017年4月に区庁舎ビル内に認可保育所を開設すると発表した。

 認可保育所は、区庁舎が入居するとしまエコミューゼタウンの2階にオープンする。同ビルは、東京メトロ有楽町線の東池袋駅に直結する区庁舎、商業施設、分譲マンションなどからなる地上49階、地下3階建ての複合ビルだ(関連記事)。低層階の1階~9階が区庁舎、区施設、商業施設となっている。保育所はグローバルキッズ(千代田区)が運営する私立認可保育所で、名称は「グローバルキッズ東池袋園(仮称)」。0歳児から5歳児までを預かり、定員は60人。予定場所は現在空きスペースになっており、面積は約405m2。豊島区によると、自治体の庁舎と同一建物内に認可保育所を開設するのは全国初だという。

 豊島区はこのほか、待機児童ゼロをめざし、居宅訪問型保育事業も拡大する。同事業は、ベビーシッターが自宅を訪れて保育するサービスで、現行は重度障害児を対象に実施している。2016年12月から待機児童も対象に加え、2016年度は10名、2017年度は80名の保育受入枠を確保する。運営は、ポピンズ(渋谷区)が行う予定だ。

 同事業は、施設を整備せずに保育需要に対応できる利点があり、毎年度の保育需要の変化にも柔軟に対応できる。保護者にとっては、同様の民間のサービスと比べて格安で利用できる点がメリットだ。豊島区では、民間会社の1日8時間、月20日間のベビーシッターサービスを利用すると保育料は40万円であるのに対し、同事業では認可保育料(乳児の平均保育料:1カ月当たり約3万5000円)で利用できると試算している。

 豊島区は、これらの対策と認可保育所の新設などにより、2017年度中の待機児童ゼロを目指す。2015年度は、認可保育所と小規模保育所の新設により、前年度と比べて922人分の保育受入枠を増やすなどの対策を実施した。これにより豊島区の待機児童数は、2015年4月1日時点の209人から大幅に減った。ただし、保育需要も増大しており、16年4月1日時点でも待機児童数は105人となっている。

 なお、自治体の庁舎内の保育施設の事例としては、東京都庁舎内に、2016年10月に「とちょう保育園」がオープンするが、これは地域型保育事業の事業所内保育事業に該当する(関連記事)。また、2017年4月には、目黒区庁舎の駐車場に認可保育所が開設される予定だ。