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AIが自治体の保健指導施策を提案

筑波大学とNTTデータ経営研究所などが共同開発へ

伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス【2017.9.6】

「日経デジタルヘルス」2017年8月31日付の記事より

 住民の健診やレセプトの情報を活用したデータヘルスの取り組みが重要であることは分かるが、一体どんな施策を打ち出していいのかわからない――。そんな自治体は多いのではないだろうか。

 データヘルスの取り組みを支援するために、AIを活用して自治体に保健指導施策を提案するシステムの開発が始まる。筑波大学とつくばウェルネスリサーチ、NTTデータ経営研究所、NTTアドバンステクノロジが2017~2019年度にかけてAMED(日本医療研究開発機構)のプロジェクトとして取り組む。

AIを活用して保健指導施策を提案するシステムの概要イメージ
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 開発するシステムは、AIに住民の健診やレセプトの情報を与えれば、地域の健康課題とその原因が特定され、保健指導の施策を提案してくれるシステム。具体的には、(1)地域の課題発見・原因分析、(2)保健指導のモデル立案、のそれぞれを行うAIエンジンを開発する。

 (1)の課題発見・原因分析エンジンは、自治体に蓄積されている健診やレセプトデータなどの健康関連のビッグデータを使って、自治体ごとの健康課題を明らかにし、原因候補を特定するというもの。例えば、糖尿病患者の人数とその主な原因と考えられる要素を返すことができる。

 (2)の保健指導のモデル立案エンジンは、(1)の課題発見・原因分析エンジンを使って明らかにした地域の課題を解決するための施策案を提案する。その際、参照したエビデンスや先行事例情報に加え、実施した場合どのくらい医療費が抑制できるかというシミュレーション結果も示す。

システムを活用したシミュレーション画面。地域の課題がランキング形式で示される
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システムを活用したシミュレーション画面。施策案が提案される
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筑波大学大学院 人間総合科学研究科 スポーツ医学専攻 教授の久野譜也氏
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つくばウェルネスリサーチ 執行役員の塚尾晶子氏
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 今回のプロジェクトでは、つくばウェルネスリサーチが持つ「健幸クラウドシステム」に蓄積されている75万人の過去5年間の健康関連データや筑波大学大学院 人間総合科学研究科 スポーツ医学専攻 教授の久野譜也氏らの過去の研究ノウハウをAIに学習させる。例えば、運動プログラムを実施すると、要支援1以上に認定される確率が下がるといったエビデンスを活用する。

 AIを活用することで、自治体職員に新たな業務負荷をかけることや、人材の違いによって自治体ごとに健康格差が生まれることを防ぐ狙いがある。つくばウェルネスリサーチ 執行役員の塚尾晶子氏は、2017年8月30日に開催した記者発表会に登壇し、「AIの活用によってコンサルタントなどが介入しなくても健診データを簡単に施策に生かせるようにしたい」と述べた。

 2018年度には、新潟県見附市と茨城県常総市にシステムを導入し、実証を開始したい考えだ。筑波大学の久野氏は、「ゆくゆくはこのシステムを全国の自治体が使えるようにしていきたい」と意気込んだ。

企画・運営
  • 日経BP総研


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