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事例研究

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愛知県有料道路 料金収入予測の±6%が民間に

瀬川 滋=日経コンストラクション【2016.11.10】

始まったばかりの愛知県有料道路コンセッション事業。公社が事前予測した料金収入から6%の上振れまでが民間の取り分となる。パーキングエリアなどの新設工事はコンストラクション・マネジメント方式や原価開示方式で発注。維持管理の効率化も利益確保の鍵を握る。

写真1■ 知多半島道路にある既存の阿久比(あぐい)下りPA。道路を挟んだ向かい側に上り線のPAを新設するとともに、任意事業としてリゾート施設「愛知多の大地」を整備する計画だ。これら施設の売り上げはSPCの収入となる。SPCは約50人体制。うち公社からの出向者が7人を占める(写真:日経コンストラクション)
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 名古屋市内から中部国際空港に向かう全長20.9kmの知多半島道路。田園地帯を抜ける上下各2車線の有料道路だ。「ご利用ありがとうございます」。料金所の職員の顔ぶれはいつもと同じだが、10月1日を境に変わったことが二つある。

 一つは通行料金。平日朝夕の通勤時間帯が3割引きとなった。運営権者の選定時に、公社が条件として示したものだ。民間はこの額を上限に通行料金を弾力的に設定できる。

 もう一つの変化は、職員に料金徴収業務を委託する発注者だ。従来の愛知県道路公社から愛知道路コンセッション(愛知県半田市)に切り替わった。同社は前田建設工業が50%、森トラストが30%、大和リースが10%、料金徴収などを手掛けるセントラルハイウェイ(同)が8%、大和ハウス工業が2%それぞれ出資する特別目的会社(SPC)だ。

 SPCは10月1日、1377億円を公社に支払うのと引き換えに、知多半島道路を含む8路線、計72.5kmの運営を開始。道路コンセッション事業の第一号となった。

 運営期間は、道路整備特別措置法に基づく建設費や改築費などの償還期間に応じて、路線ごとに異なる。1日10万台が通る知多4路線(知多半島道路、南知多道路、知多横断道路、中部国際空港連絡道路)が最も長く、2046年までの30年間だ。

 運営権対価1377億円のうち、SPCは150億円を一時金として支払い、残りは運営期間に応じて分割で支払う。対価を受け取った公社は、建設費の償還などに充てる。

 運営権者の選定には、前田建設工業グループのほか、オリックスを代表とするグループなども参加。同グループには大林組と八千代エンジニヤリング、オリエンタルコンサルタンツなどが加わった。ほかに熊谷組や日本工営、国際航業、東急建設、長大なども複数のグループに分かれて応募した模様だ。

 愛知県や公社は、国の出資を受けた中日本高速道路会社などの参加を認めなかった。「民営化の趣旨に適さない」と判断したからだ。

 公社が事前に示した運営権対価の最低価格は1219億7700万円。前田建設工業グループの提案は最低価格を157億円上回ったほか、次点となったオリックスグループの提案額よりも100億円ほど高かった。

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