• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

事例研究

記事一覧

住民が提案して「森」を自ら整備

造り方で魅せる、横浜市「わきみずの森」

瀬川 滋=日経コンストラクション【2017.10.4】

地域の課題解決に自治体が500万円助成

どのようなインフラを誰が造るのか。従来の公共事業にとらわれない事業方式を導入する自治体が増えている。横浜市の「市民まち普請事業」は、住民が自ら提案して整備を担う。地域の課題や要望を拾い上げるとともに、インフラへの愛着も醸成する。

写真1■ 地域の子供たちが参加した湧き水掘りの様子。地表から80cmほど掘ると水が湧き始める。約30年前の泉区発足時の区名公募の際、この湧水をイメージした近隣の住民が「泉区」と応募して当選した経緯もある(写真:下和泉湧水を守る会)
[画像のクリックで拡大表示]

 横浜市泉区下和泉の住宅街に程近い雑木林で2017年5月、「わきみずの森」の完成お披露目会が開かれた。住民が気軽に立ち寄れる憩いの場となっているほか、自然学習できる場として「湧き水掘り」のイベントが開かれたりもしている(写真1)。

 わきみずの森の面積は2000m2ほど。傾斜地の一角から水が湧き出し、かつては農業用水などとして使われてきた。ザリガニやドジョウが生息し、子供たちの格好の遊び場にもなっていた。

 しかし、20年ほど前から周辺の宅地開発などによって湧水量が減り、渇水期には水枯れが発生。子供たちの姿が消える一方、ごみの不法投棄や水量の減少に伴う小川の泥沼化、倒木などの問題が持ち上がった。やぶが生い茂って見通しが悪く、防犯上の課題も生じていた。

 そこで立ち上がったのは地元の住民だ。「下和泉湧水を守る会」を結成。15年時点で16人だった会員数は現在、50人超に増えている。

 住民は3人の地権者の承諾を得て、ごみや倒木の撤去、草刈りなどを実施。さらに、16年度の1年間をかけて、本格的な森の整備に着手した。

 まず、渇水期でも湧き水を集めやすくするために、既存の小川を掘削して20mほど上流の湿地帯まで延長。地下には集水管を埋設した。

 次に、子供が安全に遊べるように、小川の土手を改修するとともに安全柵を設置。水遊び場や遊歩道、花壇、ベンチなども設けた(写真2)。

写真2■ 「わきみずの森」の整備前(左)と整備後(右)(写真:下和泉湧水を守る会)
[画像のクリックで拡大表示]

 遊歩道の整備などは、住民が自らシャベルを手に施工。油圧ショベルなど建機が必要になる作業は、造園会社に依頼した。

企画・運営
  • 日経BP総研


お知らせ

記事サーチ

都道府県別記事一覧

「新・公民連携最前線」の掲載記事を都道府県別にご覧いただけます。「地方創生」「CCRC」「コンセッション」など注目キーワードの記事一覧も用意しました。

pickup

ページトップへ