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事例研究

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公民連携でエリアマネジメントの活動資金創出、大船渡市が新手法

黒田 隆明【2017.3.9】

東日本大震災から6年、岩手県大船渡市では、大きな津波被害を受けた市の中心市街地、大船渡駅周辺地区でのまちづくりが進んでいる。ここでの大きな特徴は2つ。まず、地元店舗を中心にテナントとして入居する形になること。そして、官民協働出資のまちづくり会社によるエリアマネジメントを導入し、その活動資金を創出するための新たな仕組みをつくり上げたことである(関連記事:大船渡市 戸田公明市長インタビュー)。

 大船渡市では、東日本大震災での津波浸水区域を「災害危険区域」として指定した。予想浸水深が概ね2メートル以上の区域(第1種区域)では、住宅や社会福祉施設などの建築は禁止だ。併せて土地区画整理と換地を行い、JR大船渡線のラインより海側、大船渡駅周辺に市有地約10.4haを「津波復興拠点区域」としてまとめ、ここで商業業務機能を再生することにした。この区域は浸水2m以上が想定されるため、進出する商店主は以前のように店舗の2階に住むことはできない。市として、明確に職住分離の方針を打ち出したということになる。

既にオープンしている6街区のショッピングセンター(写真:編集部)
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4月29日のオープンに向けて工事が進む5街区。2月下旬撮影(写真:編集部)
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 津波復興拠点区域のほぼ全域を占める商業エリア(キャッセン大船渡エリア)は、8つの街区で構成されている。ホテル(3街区)とショッピングセンター(6街区)は既にオープンしている。官民共同出資のまちづくり会社「キャッセン大船渡」(「キャッセン」とは気仙地方の言葉で「いらっしゃい」の意味)が建設する2街区と5街区の施設は2017年4月29日にオープン。地元商店街協同組合が運営する4街区の施設も今春オープン予定だ。検討中の2つの街区(7街区、8街区)を除き、2017年度中には商業エリアとして一体的に機能するようになる。

 計画では、8つの街区のうち、地元大手企業がそれぞれホテル、ショッピングセンター、観光型工場を整備する3つの街区以外は、キャッセン大船渡が借地人となり施設を整備することになった。この施設に地元商店街の店舗はテナントとして入居する。店舗が閉店する場合には、すみやかにテナントを入れ替え、シャッター商店街化を防ぐためである。最終的には、街区の1つ(4街区)については、キャッセン大船渡ではなく地元商店街連合会が独自整備することになったが、個別店舗はテナントとして施設に入居するというスタイルは同様だ。

「津波復興拠点区域」の位置と各街区の概要(大船渡市の資料を一部編集部で加工)
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