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“公設民営”なら、古民家活用で民間も自立できる

一般社団法人ノオト代表理事・金野幸雄氏に聞く

茂木俊輔=ライター【2017.12.14】

複数の古民家を活用して分散型ホテルを展開

――朝来市の城下町では、まちづくりへの展開も既に始まっていますね。

 はい。旧木村酒造場は4室の宿なのですが、その隣の古民家(1棟貸し)を加えて現在は5室分の宿泊施設を用意しています。さらに、近隣の古民家4軒(6室)を私たちが取得したうえで、宿泊施設として再生する事業を進めています。これらを、既に宿泊施設を運営している事業者に貸し出すことになります。

古民家の空き家を活用して、若者の地方回帰や雇用と産業の創造を図る(資料:ノオト)
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 宿泊施設の運営には人件費など一定の固定費が掛かるので、事業規模としては、最低10室は確保したかったという事情もあります。これらは、玄関帳場を1カ所に集約した分散型ホテルとして展開していきます。

 分散型ホテルの展開は、関西圏国家戦略特区内での提案・検討を経て、現行法規内で実現できることが明確になったものです。古民家を1棟貸しなどの宿泊施設とする場合、それは旅館業法上「簡易宿所」扱いになりますが、「簡易宿所」であれば、法令上は玄関帳場の設置義務は課されていないのです。

――再生した古民家で宿泊施設や飲食施設など収益施設を運営する民間事業者を探し出す役割も、一般社団法人ノオトが担っているのですか。

 そうです。建築物の目利き、改修方法の目利き、マッチングする民間事業者の目利き、これらを全てやらないと、プロジェクトとしては成功しません。

 民間事業者のマッチングには、特別な仕組みや手続きがあるわけではありません。希望者に出会った時に、話をしながら判断するのが基本です。

 地元篠山の古民家を改修したレストランには、同じように古民家に店を出したいという若い人が訪ねてきます。例えば、私がそのレストランで仕事をしていると、店主からそうした若い人を紹介されます。会ってみれば分かりますね。しっかりしたスキルがあって、マインドもいいと判断できれば、次に候補物件に連れていきます。気に入った物件があれば、家賃などの条件整理です。

――そうした若い人は地域の景観に価値があるからこそ集まってくるのでしょう。景観保護のあり方はいまのままで良いとお考えですか。

 文化財は、活用を通して保存していくことを考えるべきです。文化財の「保護」には「保存」と「活用」の意味が込められていますが、これまで「活用」は「公開活用」程度しか考えられてきませんでした。その幅をもっと広げたほうがいい。

 さらに、国宝や重要文化財を頂点とする指定文化財は保護の対象ですが、そのすそ野部分にあたる歴史的建築物(未指定文化財)は、これまでは保護されることもなく、朽ち果ててきました。現代社会には不要であるという価値観です。しかしこうしたものこそ、もっと活用することで保存すべきです。幸い、文化庁においても、この2つの方向性を想定しながら、文化財保護法の改正が検討されています。

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