• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

キーパーソン登場

記事一覧

託児スペース付きオフィスで行政と連携し、母親たちの雇用を生み出す

人口3万人規模の自治体でも需要は十分――ママスクエア代表取締役 藤代聡氏に聞く

聞き手:麓幸子(日経BP総研マーケティング戦略研究所長・執行役員)、構成=西尾英子【2017.8.9】

日本初の「子育て支援型物流センター」も

――進出する地域は、どのようにして決めているのでしょうか?

 当初は3年計画を練っていました。1年目は首都圏と関東、2年目は東名阪、福岡、広島、仙台、札幌といった太平洋ベルト地帯で新幹線が通る地域。3年目は、福井や鳥取といったそこから少し離れた地域に進出し、自治体と一緒に地方のママたちを支援する構想でした。ですが、1年目で日本中の自治体から声がかかったので、スピードを速めました。

 行政は、最初のハードルこそ高いものの、一度お付き合いが始まると他からもどんどん声がかかる。「日本中のお母さんたちが子どものそばで働ける世の中を作りたい」というのが我々の願いですが、自力だけで達成するのは時間がかかる。そのためにも、行政と連携して進めていくことがポイントになります。

――費用面では、どのような割合で負担するのでしょうか。

 事業モデルによって費用負担はいくつかのパターンがあります。都市部の場合は、出店場所であるショッピングモールや遊休施設にご負担いただくこともあります。毎日お母さんと子どもたちが通うことで、モール側の経済効果にも結び付くため、互いにメリットがあります。行政の場合、地方創生の交付金などの公金で内装費用などを出していただいています。

 そういう意味では地方でも都市部でもママスクエアが入ることで、人の流れができ、消費を呼び込める。街の活性化にも役立てるのではないかと思っています。今後、地方の商店街にも出店し地方で問題になっている「シャッター商店街対策」にもなれば、社会的にも意義があると考えています。

――ほかには、どのような行政連携モデルがありますか?

 2018年春に大和ハウス工業、流山市と3者で連携し、「日本初の子育て支援型物流センター」を作ります。ここは、「ママスクエア」ではなく、「事業内託児」として関わる形です。通常、物流センターは不便な場所にあるため、入居企業としては働き手が集めにくい。しかし、事業内託児所があることで人が採りやすくなります。これを機にこの企業で作る物流センターには、すべて託児所を入れて行こうという流れになっています。

――現在、働き方改革が急速に進んでいます。このビジネスにとってプラスでしょうか、マイナスでしょうか。

 むしろ働き方改革が進むほど、我々にとって追い風だと考えています。残業禁止の会社が増えていますが、会社の事業目標が下がっているわけではない。そうなると、企業としては、よりコアな部分の仕事を社員に任せ、そのほかの仕事はアウトソーシングする流れになるでしょう。その受け皿になれるのではと思っています。

 ママスクエアのモデルのひとつに、「託児付きサテライトオフィス」があり、周辺企業の社員向けのワークスペースや育休復帰社員支援として活用されています。六本木ヒルズにあるサテライトオフィスでは、六本木ヒルズ周辺の企業や個人事業主の方と契約し、保育園が見つからずに産休・育休から戻れない社員が働ける仕組みです。

 来年度からは、丸の内のビルに、「託児付きサテライトオフィス」を順次入れていく予定です。人材不足のなか、企業にとってもビルにとっても、こうした要素が他との差別化に繋がります。

 お母さんたちが、生き生きと働ける世の中にするために、我々も全力でサポートできればと思っています。

「お母さんがいきいき働ける世の中にするために貢献したい」と藤代氏(写真:竹井俊晴)
[画像のクリックで拡大表示]
藤代 聡(ふじしろ・さとし)
ママスクエア代表取締役
1966年生まれ。1989年リクルートフロムエー入社。2000年リクルート社出向・転籍。03年同社退社。04年株式会社スキップキッズ設立。代表取締役に就任。全国初となる「親子カフェ」オープン。17店舗展開。2014年ママスクエア設立。代表取締役に就任。15年ママスクエア1号店をララガーデン川口にオープン。現在17店舗を展開。17年4月には一般社団法人シングルママこども支援会を設立、代表理事を務める。
企画・運営
  • 日経BP総研


お知らせ

記事サーチ

都道府県別記事一覧

「新・公民連携最前線」の掲載記事を都道府県別にご覧いただけます。「地方創生」「CCRC」「コンセッション」など注目キーワードの記事一覧も用意しました。

pickup

ページトップへ