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託児スペース付きオフィスで行政と連携し、母親たちの雇用を生み出す

人口3万人規模の自治体でも需要は十分――ママスクエア代表取締役 藤代聡氏に聞く

聞き手:麓幸子(日経BP総研マーケティング戦略研究所長・執行役員)、構成=西尾英子【2017.8.9】

保育園に落ちた待機児童の母親が求人募集に殺到した

――店舗の主なモデルケースを教えてください。

 現在、17店舗を展開しており(2017年7月現在)、施設の多くは広さ40坪ほど、オフィスの席数30ブース。103万円の扶養範囲内で働きたいママたちが多く、出勤は週3回程度で、シフト制で入れ替り働くスタイルです。スタート時には研修含め、30人ぐらいのお母さんたちをパート・アルバイトとして雇用し、最終的にはその3倍の100人くらいまで保持していくのがベストバターン。ママスクエア1号店の川口店や大宮店では、30人の枠に対し、300人の応募がありました。

――募集の10倍の人数が殺到したのですね。

 今、待機児童問題では保育園に落ちた方が対象になっていますが、実はそれ以外に最初から保育園に応募すること自体を諦めている層がたくさんいるということだと思います。私の感覚では、保育園に入れたママたち、次に待機児童組がいて、その裾野に「あきらめている」層 が4倍ぐらいいるのではないかと。

――保育スタッフの数はどのように調整するのでしょうか?

 まずはママたちから希望票を出してもらい、子どもの保育予想人数を出してキッズスタッフのシフトを作るという流れです。出勤に対して「毎回子連れ」は61.5%、「幼稚園など長期休みに子連れ」が22.7%と、子連れの割合は84%ほどです。ママたちの出勤がピークになる昼前後の時間帯は、認可外保育園並みにキッズスタッフを4~5人揃え、お母さんが帰宅するごとにスタッフの数を減らしていきます。

――自治体と連携した店舗もいくつかありますね。どういうモデルになるのですか?

 現在、オープン予定店舗を含めると4店舗あります。また10カ所以上の自治体からお声がけをいただいております。1号店は、昨年9月にオープンした奈良県葛城市です。市から「ぜひ一緒にやりましょう」と声がかかったのがきっかけ。「子育て×テレワークのICT×空き家対策」を軸に、働きたい市内在住のママたちを応援するプロジェクトになります。

 葛城市の場合、カフェスペースは無料のコミュニティカフェスペースとし、お年寄りが写真や俳句などを展示して井戸端会議ができるような場所にしているんです。当初、古民家でやりたかったのですが、条件が合わず、最終的にはロードサイトの仏壇店を改装しました。

 我々がお母さんたちに提供する仕事はアウトソーシングビジネスですから、ネット回線と電話さえつながっていれば、どこでも展開できる。ただ懸念していたのは、都心部と違って地方は待機児童が少ないこと。特に葛城市は、人口3万人で待機児童ゼロでしたからママたちが集まるのかが不安でしたが、蓋を開けてみたら100人以上の応募があり、面接会ではその意欲に圧倒されたほどでした。

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子連れで出勤。子どもの様子が仕事の合間に見られるので安心して働ける。写真上がBRANCH茅ヶ崎2店、写真下が天神イズム店(写真提供:ママスクエア)
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――先ほどの「本当は働きたいけれどあきらめている層」が、やはりたくさんいることが実証されわけですね。

 葛城市で成功したことで、3万人以上の市であれば十分やっていけると確信しました。一番良いのは、行政と組んで、地元の企業と地元のお母さん達を支援する形だと思います。現在、お母さんたちに提供している仕事は、主に東京の案件になりますが、例えば、神戸市のママスクエアでは、市から地元の有力企業の仕事を紹介してもらっています。そうした流れは、今後増えてくるでしょうね。

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